感想というか深入りしまくった考察というか、
自分なりに「ここ!」と思った点に焦点を絞って書いてみた。
●三作共通のテーマは、「きちんと向かい合って、伝える」
NewStage1では、あゆみが、
NewStage2では、グレル・エンエンが、
NewStage3では、ユメタが、
友だちや自分自身の気持ち、自分を愛してくれている母親と向かい合って、
『言葉による一歩』を踏み出します。
前に進むという、小さな成長 ―――
メインの観客であるお子様たちは、
いざ自分がそうしなければならなくなって、でも言葉にする勇気が出ないという時は、
あゆみ、グレル・エンエン、ユメタのことを思い出して『自分だって…!』と頑張ってほしい。
●NewStageのテーマの象徴でもあった坂上あゆみというキャラクター
特別な資質や才能では無く、フーちゃんという友だちに自分の気持ちを伝えたいという、
誰もが持ちえる事情から『女の子は誰だってプリキュアになれる』を実践して、
キュアエコーへと変身した少女、それが坂上あゆみ。
映画を観に来ている女の子たちと同じ、ごく普通の女の子です。
みなとみらいの事件で勇気の一歩を踏み出した彼女は、
今回は、グレル・エンエンたちの持つミラクルライトに導かれて夢の世界へとやってきます。
そう、NewStageの時に、キュアブラックたちがミラクルライトに導かれて登場したように。
あの時、たくさんの<友だち>に助けられたあゆみが、
今度はそのたくさんの<友だち>を助けるためにやってきたのです。
猫塚が思うに、この映画の作り手が坂上あゆみというキャラクターを通じて、
メインの観客である女の子に託した『プリキュア』っていうのは、
特別なパワーや、世界を救うといったヒロイン性を持った存在ではなく、
困っている人に手を差し伸べられる人のコトなんじゃないだろうか。
例えを使って言ってみると、
電車の座席に座っている時に、お年寄りが乗ってきたのに気付き、
恥ずかしがらずに「どうぞ」と一声かけて、席を譲るコトのできる女の子。
それが出来る女の子は、誰だってプリキュア( = 坂上あゆみ)。
上記の例を続けて使用して述べると、
NewStageの時は、隣で先に席から立ち上がった先輩プリキュア(キュアハッピー他)の行動に
促されてお年寄りに席を譲ったあゆみが、このNewStage3では、自分の意志だけで「どうぞ」と 立ち上がれるようになった。
小さな成長ですが、メインの観客である女の子にとっては大切な一歩です。
そして成長という一歩は、
NewStage3のメインテーマでもある『夢を叶える』にも繋がっています。
NewStage2で小さな成長を遂げ、
プリキュアの妖精という夢に向かって歩き始めていたグレル・エンエンが、
坂上あゆみと邂逅を果たす。
夢を一気に叶える、楽で大きな一歩なんてない。
まずは小さな一歩を踏み出して、次の小さな一歩も勇気を出して踏み出して、
そうやって子供たちは成長して、少しずつ夢を叶えていくのです。
みんなの想いを守るため、心を一つに ―――
今回の変身は、あゆみ一人ではありません。グレル・エンエンと手を繋ぎます。
一人では無理な事でも、チカラを合わせればきっと届く。
ミラクルライトすら遮断する(←多分)悪夢のドームに飲み込まれて苦戦するプリキュア。
作中及び劇場の子供たちは「プリキュアがんばれ」という気持ちを持て余すばかり。
困ってらっしゃる。
だったら、その子供たちのみんなの手を取りましょう。そして受け取りましょう、その想い。
プリキュアへと、届けるために。
伝える(届ける)ためのチカラ、それこそがキュアエコー。
「世界に響け、みんなの想い ――― プリキュア・ハートフルエコー!」
自分一人だけじゃない、
グレル・エンエンというパートナーが出来たからこそ使用可能な必殺技。
子供たちの「プリキュアがんばれ」というまっすぐな想いは、
光というカタチに純化されたエネルギーとして、
悪夢の暗闇に覆いつくされた夢の世界へ伝わっていく。
そして悪夢のドームを無効化し、プリキュアへと届く。
ちなみに、キュアエコーの配置ですが、
あくまで作中の子供たちがいる高台なんですね。
ラストバトル(タコ戦)の全兵力特攻シーンでも動かない。
クライマックスで、どこからともなく出現した謎のプリキュアが謎のアイテムを使い、
キュアラブリーとキュアプリンセスを、謎の心霊効果で支援するシーン。
見栄えだけでいえば、ここは謎のプリキュア・謎ハニーではなく、
NewStageシリーズのヒロインであるキュアエコーのほうが良いはずです。
しかし、作り手はそうはさせない。
<作中の子供たち = 劇場の子供たち = キュアエコー>
この軸を一切ブレさせることなく、きっちり描き抜いています。
かつては、プリキュア界のツチノコと呼ばれていた幻のプリキュア・キュアエコーも、
ラストではついに教科書に載ります。
NewStageの頃から一歩分成長した証として、キュアラブリーたちと肩を並べて記念撮影。
だって、もうただの友だちじゃない。隣同士でがんばる仲間だから。
キュアエコーの専属立会人となったグレル&エンエンも、
おそらく妖精学校を卒業して、坂上家に引越しです。
「なんでだよ、あゆみっ。エンエンとはお風呂に入れるのに、
どうしてオレとは一緒に入れないんだよ!」
「だ、だってグレルは…その……」
「もうよそうよ、グレル。あゆみは女の子だから、
男の子と一緒にお風呂に入るのは恥ずかしいんだよ」
「なんだよそれっ、じゃあ、なんでエンエンはいいんだよ!?」
「うーん、エンエンは男の子だけど…、一緒に入っても、なんとなく平気」
「うわっ、ズリィっ!」
『…オマエ、あゆみヲ困ラセル……リセットスルゾ……?』
「ひっ、なんだぁっ、今の声!?」
「え、ボクもあゆみも何も言ってけど?」
「いやいや、エンエンやあゆみの声じゃなくて……、でも何か聞こえたっ」
横浜の街は今日も平和だ。
●ユメタについて その1 友だちって何だろう編
夢の中でユメタと一緒に遊ぶ子供たち。
でも、いつまでも遊んでいる時間は続かない。
いずれ子供たちは目を覚まし、ユメタを置いて現実世界へと戻ってしまう。
最初はこの事を悲しんでいたユメタだが、後半では前向きに受け入れます。
大好きな友だち、しかし、ずっと一緒の道を歩けない。
メインの観客である子供たちは、
いずれ幼稚園や保育園、小学校等で『卒業』という別れを知る。
大好きな友だちと一緒に過ごしていた楽しい夢の時間の終わり ―――
確かに子供たちにとって、悲しいコトかもしれない。
ユメタは最初、ここで足を止めてしまったけれど、
しかし、グレルやエンエン、そしてめぐみ&ひめのおかげで
そこから一歩を踏み出す事ができた。
それは<夢を叶える>というテーマに繋がる一歩。
友だちと別れ別れになっても、それは彼らが消えてなくなるってわけじゃあない。
別々の道で、別々の場所で、『一緒に過ごした時間(過去)』を共有している。
大人へと成長していく中で、記憶の中に埋没してしまうかも知れないが、
出逢った二人の間に紡がれた大切な何かは、きっと無意識のどこかに残り続ける。
子供たちの、夢へと踏み出す一歩を支える糧として。
夢を叶えるために妖精学校を辞めた時から、
たくさんの出逢いと同時に、それと同じだけの別れを体験してきたユメタだが、
この物語のラストでは、
<離れ離れになっても絆で繋がっているという友だち>
そういうモノもあるのだと知る。
グレルとエンエン、夢を諦めない大切さを示してくれた友だち。
そばにいなくても、遠くどこかに離れていても、
『一緒にがんばっている』という気持ちだけはすぐ近くにある。
ユメタとグレル・エンエンは生涯の親友になったのだ。
「オレは、絶対にオマエのこと忘れない! プリキュア教科書にも書くよ!
オマエの母ちゃんが子供たちやプリキュアを夢の世界に閉じ込めた事を含めて、
悪夢獣に食べられそうになったオレとエンエンを見捨ててくれた事とか、
めっちゃ書くよ! 超書きまくるよッッ!」
「……………………っっ!!」
●ユメタについて その2 進撃のバク編
息子を大切に想うがゆえに愛情を注ぐ事に溺れてしまった母にきちんと気持ちを伝え、
自分の夢(母のような立派なバグになる)へ向かって走り出したユメタ ――― 。
こんなにも自分を愛してくれた母の想い、
友だち(グレル・エンエンや子供たち)を大切に思う気持ち、
プリキュアを助けたいと願う小さな勇気、
全てのピースがひとつに組み合わさった時、悪夢の切り札・バクの真のチカラが覚醒する。
……この状態(↑)に至るまでに、ユメタは何度もくじけ、後ろを向いています。
それは彼が『自分の強さ』を学んでいなかったから。
たとえば転んだ時、母がすぐにユメタの手を引いて立ち上がらせてくれた。
それは子を心から愛するゆえの母の優しさであるけれど、
結果として、その行為が『ユメタの弱さ』を守り続けていたのだ。
ユメタは、自分の抱える歪(いびつ)さを何とかしないと……と思っています。
分かっているのに、前に進めない。
友だちが悪夢獣に食べられそうになってる時でさえ動けない。
けれど、NewStageシリーズは、そんなユメタを見守り続けます。
種はすぐには芽を出さない。
成長には時間がかかるのです。
転んで、失敗して、くやし涙を乗り越えて ――― それら全てを栄養として、
子供という種は、土を割る『強さ』を得る。
太陽が照らす世界に、やがて大きな夢となる芽を生やすのです。
「ぼくはお母さんみたいな立派なバクになって、
悪夢どもを一匹残らず、この夢の世界から駆逐してやるんだ!!」
「わかったわ、ユメタ。お母さん、ここであなたを見てるわね」
子供が転んだ時、自分で立ち上がるのを信じて手を貸さないのも
立派な愛情なのです。
●NewStage3の『夢を叶える』というテーマ
……に関しては、やっぱりこの人、夢原のぞみがすごい。
夢が叶って念願の教師に ――― ん? でも自分のチカラじゃないぞ。
気付いた瞬間、あっさりと「これは現実じゃありません」と受け入れる。
後ろ髪を引かれるなんてコト、一切無いです。
たとえば、宝くじを買って当選番号を確認してみたら
すごい1億円当たってる! ――― あ、よく見たら番号ちょっと違うね。あー惜しかった。
……って、にっこり笑うようなもんですよ、これ。
閑話休題。
つまずいても、こけても、それでも自分の夢には自分の足で到達したい。
自分に出来ない事がすらすらと出来る ――― それを否定する。
それだと結果が100点満点でも、過程が0点だ。
外面だけの夢が叶っても、中身がスカスカじゃあ意味がない。
中身っていうのは、自分自身に<苦労>という投資を行って成長させていくものだから。
●しかし、なんだ、ひめの登場で影が薄くなるかとおもいきや……
プリキュア界の珍獣王キュアマリン、ブレない立ち位置。
夢と分かった途端寝ようとするし、つかエースとロゼッタに言われなかったら、
目の前の敵を無視してマジで寝てたぞコイツ。
あと、もはや定番の「やるっしゅ」。
それから、「今年も決まったっしゅ」とか言うな。今年って何だよ。
いや、確かに数年前からオマエはずっと中学二年生を繰り返しているんだけどね、
それはこっちの世界(プリキュアをテレビで観てる現実世界)の話だからね。
作中人物が今年とか言うなよ。
ラスボス戦では、皆がナイトメアオクトパスに総攻撃している中、
両目グルグルでその足にへばりついて悲鳴上げてるわ…。
タコが苦手なミキタンですら頑張っているというのに。
◆後半の総力戦闘に関する感想
●プリキュアがいる ――― それだけで世界は爆燃する。
地球の神・ブルーの送り届けたミラクルドリームライトのチカラで
プリキュアたちが次々と偽りの夢の世界から解放。
即行、殴り込みをかけてきます。
全プリキュアが集結しただけで、
その覇気による爆発が巻き起こり ――― 悪夢獣の軍勢は半壊。
残りの悪夢獣がプリキュアを包囲し続けるも、
キュアブラック。キュアホワイトを先頭に、百戦錬磨の強兵(つわもの)揃い。
威圧され、動きを封じられてしまいます。
キュアラブリーがさっそくチェリーフラメンコのモードで
敵地上勢力の一角をふっ飛ばします。
キュアプリンセスも何かしようとしますが、落下物に当たり強制キャンセル。
制空権を取る航空悪夢隊は、キュアブルームとキュアイーグレット、
空・地万能型プリキュアのコンビが高速空戦強襲で一方的に潰します。
我らも続けといわんばかりに、キュアブロッサム・キュアマリンの特攻フォルテッシモ。
ミルキィローズのクレーターパンチで地形ごと破壊して敵の足場を物理的に奪ったあとは、
そのエリアに、キュアドリームの強化版光撃シューティングスターが飛び込んでくる。
特攻炸裂、そして一気にまとめて殲滅。
それを見たキュアハッピー、自分もカッコよく決めようと思って……こける。
偶然頭突きが決まりますが…。
つかキュアハッピー、一人だけで突出しすぎです。これは囲まれてボコられるパターン…。
ですが、上空から援護爆撃が、キュアハッピー周囲の悪夢獣を次々叩き潰す。
キュアルージュ&キュアマーチ。シリーズを超えて結成、シュートコンビ。
キュアレモネード&キュアピース、あざとい黄色コンビも突撃しますが、
悪夢獣モグラ隊のRPG斉射を受け、瞬時に撤退。何をしに行ったんだオマエら。
仕方ないので、
キュアミント・シャイニールミナス・キュアサンシャインのシールド隊出動。
防ぎ洩らした砲撃は、後詰のキュアアクア・キュアサニー・キュアビューティの迎撃隊が担当。
つか、このあざとい二人の救出のために計六人もの戦力が割(さ)かれてしまいました。
なんてこった…
あざとい黄色のせいで負担が増した最前線を支えるキュアピーチ&キュアメロディ。
ラブサンシャイン・フレッシュ、ミュージックロンドを立て続けにぶち込んで敵を押し返します。
やはり圧巻は、パワー・オブ・パワーことキュアブラック&キュアホワイト。
敵の切り札である巨大ロボ・メカ悪夢獣が戦線に投入されますが、
よりにもよって、初代コンビの真正面である。
メカ悪夢獣が、物理破壊に特化した砲弾ロケットパンチを撃ちますが、
キュアブラックの攻撃がその勢いを削り、
キュアホワイトのほうへと飛ばします。
両手の平に触れる大質量物である砲弾ロケットパンチを回転のチカラで捌(さば)きつつ、
キュアホワイトが、その砲弾ロケットパンチを正確無比にメカ悪夢獣へと叩き返す。
さらに真上からぶち込まれたキュアブラックの鉄拳が、
メカ悪夢獣の頭部を圧壊 ――― その破壊力は、頭部を叩き潰しただけでは収まらず、
巨大な鋼鉄製ボディそのものを砕き割ってしまう。
巧みな制球で次々と打者を三振に打ち取っていくのも見てて面白いが、
単なる豪速球のみで打者を全員三振にねじ伏せる ――― やはりコレが一番燃える。
メカ悪夢獣から脱出した戦闘艇が狙いを定めたのは、
キュアエース&キュアムーンライトという最恐コンビ。
戦闘艇がツインドリルを唸らせ、背後から高速強襲を仕掛けますが、
そんなものが、この二人に通用するはずもなく……。
二人同時の手刀の一閃で、当然のごとく斬り捨てられてしまう。
●地球の神さま…
快進撃を続けるプリキュアオールスターズ。
しかし、悪夢を完全に倒すことはできません。
プリキュアのコブシによって体を砕かれても、悪夢は消滅しない。何度でも再生する。
しかし、こんな時は、そう、これがあるじゃないか!
映画に奇跡をもたらす子供たちのミラクルドリームライト!
これでプリキュアを応援すれば、きっと悪夢を完全に倒せ ――― ません。えっ?
「ふぅ…、いくら神の作りしアイテムとはいえ、
大量生産の無料配布品に、そこまで期待されても困るね」
地球の神さまぁ……。
仕方ありません。
真のバクとして覚醒したユメタのパワーが、プリキュアに宿ります。
これで完全に悪夢を倒せる ――― !
不利な形勢を一気に逆転すべく、歴代ピンクプリキュアのパワーを総結集!
<プリキュア・コラボレーションパンチ NewStage>
80cm破甲榴弾に匹敵するキュアブラックのコブシを先頭に、
上空から一斉に打ち込まれる烈拳が、悪夢獣をまとめて吹き飛ばす。
しかし、闇の深淵からあふれ出した悪夢の底は、なおも見えない。
バクのパワーを得たプリキュアの優勢をあっさりとひっくり返してしまう。
プリキュア全員を呑み込んだドーム状の体内結界。
その悪夢ドーム内部は、濃密な闇のエネルギーに満ちており、
それらが凝縮して誕生した悪夢獣は、通常の100倍近い超巨大サイズ。
キュアブルームとキュアマリンが、それぞれフォルテウェイブを、超巨大悪魔獣の馬鹿デカイ両
脚のひざ裏にぶち込み、仰向けに倒します。
そして、キュアブラック・キュアホワイト、
初代コンビによる<決戦砲撃プリキュア・マーブルスクリューMAX>が、
超巨大悪魔獣を完全に粉砕。
――― だが、すかさず地下部分が反転。地上のドームと入れ替わります。
悪夢にチカラを与える闇の濃度は下がりません。
再び超巨大悪夢獣を倒したとしても、
悪夢ドームは、現在地下で闇のエネルギーを蓄えている反対側と入れ替わるだけです。
どうしようもない消耗戦だ。
やはり ――― こんな時こそミラクルドリームライト!
子供たちの灯す希望の光が、プリキュアを窮地から救ってくれるはず。
今こそ映画に奇跡を…………
……起こせなかったね!
「だからね、いくら神の作りしアイテムとはいえ、
大量生産の無料配布品に、そこまで期待されても困るんだって」
…………。
捨てちまえ、こんなライト。
劇場の子供たちの心がすっかりすさんでしまう中、
坂上あゆみことキュアエコー登場。
神さまがくれたミラクルライトに代わって、
子供たちの想いを、プリキュアへおとどけデリバリー!
悪夢ドーム崩壊&全プリキュア解放。やったね。
ですが、まだ悪夢に終わりは来ない。
●タコ
残された悪夢が超合体して誕生したナイトメア・クラーケンによる最後の抗戦。
八本の巨大足 ――― 自由自在に振るわれる巨大質量による攻守は完璧で、
プリキュア全員掛かりでも、なかなか攻め込めません。
ここは、タコカフェでアカネさんの右腕を務める九条ひかりことシャイニールミナスが、
「タコが相手なら、わたしに任せて」と頼もしい活躍を ――― ぜんぜん見せてくれません。
一人で思いっきり逃げ回ってる後ろ姿が、一瞬だけチラッと映ったような……。
タコが苦手で有名なミキタンことキュアベリーがみんなに交じって闘っています。
大丈夫でしょうか、無理しすぎで白目むきながら頑張ったりとかしてないでしょうか。
とにかく動き回る巨大足が厄介。
近接機動戦は不利と見たキュアブルームとキュアイーグレットが、
プリキュア・ツインストリーム・スプラッシュで砲撃しますが、
ナイトメア・クラーケンが体の正面に掲げた巨大足で完全防御されます、
反撃として、ナイトメア・クラーケンが八本の巨大足で、MHチームからドキドキチームまでのプ
リキュアを締め上げ、大地に叩きつける。
――― が、それは最大の失敗。
叩きつけたはずのプリキュアに、逆に八本の巨大足全部を押さえられ、移動は元より、攻撃も
防御も封じられてしまう。
これで本体は無防備!
キュアラブリーのプリキュア・ピンキーラブシュート、
キュアプリンセスのプリキュア・ブルーハッピーシュート、
さらなる一押しとして応援にかつけたキュアハニーの支援により威力を増した二つの必殺技に
全体を消し飛ばされ、ついに悪夢が消える。
●エンディング・ムービー
ダンス開始前の待機時から、スーパーヒロインとしてのオーラを放っているオールスターズ。
まだダンス始まってないからと寝そべっている自由生命体キュアマリンとか、
大真面目に正座しているキュアビューティとか、
<おともだち認定証>で確認した限り、こっそりそういうのも交じってる。
ダンスが始まると、もはやそこは夢のプリキュアワールド!
NewStage三作の最終を飾るにふさわしい、
始まりから終わりまで絢爛の輝きに満ちたスペシャル・フィナーレだった。
●その他。
ミント神戸でキュアミントの声が聞けた。うん、なんか嬉しい。
キュアミントこと秋元こまち好きなんですよ、個人的に。
オープニングでのスイート組。
響は、つまみ食いどころかケーキ丸ごと持ち逃げとか。
ありゃ奏に追いかけられるのが楽しくてやってるな。
それを目撃したエレンの表情が「あーまたイチャイチャしてる」って感じだった。
エレンが見せられた<夢>は、こたつに入ってハミィとのんびりおしゃべりするコト。
わざわざ<夢>にするほどのことなのか、それ?
他の人の夢が努力と諦めない心に支えられた苦行の道だというのに……。
もしかしてエレン、
こたつを買うお金なんて、今はとてもじゃないけど……って生活環境なのか?
いつかこたつを買うための資金として、毎月少しずつ小銭を貯めつつ、
ハミィと一緒にこたつでおしゃべりする光景を想像してニッコリしているのか?
クリスマスイブには、サンタさんに「こたつ」をお願いしつつ早く寝ちゃうタイプなのか?
うわあ…、
もうオレがサンタになってエレンにこたつをプレゼントしてあげたい。
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