『映画プリキュアオールスターズ 春のカーニバル』のネタバレ感想


(イントロダクション)
歌とダンスの国・ハルモニア。
そこには、毎年開催される春のカーニバルにて
歌とダンスを奉納しないと暴れ出して手がつけられない守り神がおられます。
ブルーといいレッドといい、プリキュアの世界におられる神は、
どうしてこう、面倒をこじらせたような奴ばっかりなのでしょうか。
ハルモニア国王は一計を案じました。
カーニバルに特別招待という名目でプリキュアたちを集結させ、
守り神を躾けてもらおう(物理的に)。
しかし、計画を発動させた途端、国が乗っ取られるというイレギュラーな事態が勃発。
まったく、勘弁だぜ…。


<映画本編感想>

え、これ、スクリーンのプリキュアと劇場に来た子供たちが
一緒に歌ったり踊ったり出来る映画じゃなかったの?つーのが正直な感想。
本編開始前の前説で、「歌おうね」「踊ろうね」という
プリキュアキャラからの奨励や、その際の注意点等がほしかった。
(まあ踊るのは危ないのかな? 隣の子に手が当たったりとか)

ダンスにちょくちょく挿入される「各シリーズを振り返って」的なシーンは、
自己内で賛否両論。
ずっとプリキュアを見てきて、作品に想い入れのある猫塚ならともかく、
小さい子供たちにしてみれば、脇キャラなんて誰が誰やらの状態ではなかっただろうか。
DX2の幹部キャラ、DX3の劇場ボスキャラのようにセリフがあるわけでもなく、
出オチ的なインパクトがあるわけでもなく。

( 追記 )

ダンスシーンに挿入される映像ですが、完成度は高いです。
これを見れば、そのシリーズが「どういう方向を向いている作品か」というのが
言葉による説明ナシで分かる。
作品の顔が見えるっつーんでしょうか。
そういう感じ。

( 追記・ここまで )


映画内でゆうゆうが、最強の組み合わせ的な意味合いで
「歌とダンスは、カレーライスにから揚げをトッピングするようなもの」と、
よく意味のワカラン名言というか迷言を発したので、家に帰って試してみた。
…実を言うと、から揚げカレーは初めて。

カレーは、まあレトルトです。
から揚げは電子レンジで温め直したあと、オーブンで表面をカリッとさせました。
カレーのとろみに包まれた衣の部分を咀嚼。サクサクとした食感。うまい。
熱い肉汁を含んだ柔らかな肉は、噛みちぎると、その肉汁が「じゅわっ」と溢れて、
カレーの味の中へ沁み広がってきます。
なるほど、おいしい。
……ウーム、
ただ、この肉汁の広がりがカレーの味の濃さを薄めてしまっている気がしないでもない。
個人的には、やっぱカツカレーのほうがいいかな。
カレーに対して自己主張をせず、その肉身(ボディ)でしっかりとカレーの味を受けとめて、
胃袋に、食べ応えによる満足を与えてくれるトンカツの重み。
から揚げカレーとカツカレー、どちらか選べと言われると後者を選択する…か?
いや、<おおもりご飯>のから揚げには、
トンカツをも凌ぐカレーとの相性の良さがあるのかもしれない。
真に美味しいから揚げカレーを味わってから結論を出すべきか。
ウ〜ム、ウ〜ム…。



では、さっさとネタバレ感想行きます。
キュアプリンセスことヒメルダ・ウ(以下略)と、プリンセスを目指すゴープリ三人組が邂逅。
礼節の時点でもうすでにダメダメっぽいヒメルダが、ゴープリの三人から「ケッ、テメェがプリン
セスだとぉ?」みたいな扱いを受けるんじゃないかと心の中で期待していたものの、残念。
ゆうゆうは少しご飯モードに入っています。

39妖精行進曲では、NSシリーズの坂上あゆみがお久しぶり。あと青神様、他。


カーニバルのトップは、フレッシュプリキュア。
キュアエンジェルのベリーの羽ネタはここでも引きずられるのか。
つかウエスター、何やってる。
キュアピーチによる、スクリーンいっぱいの投げキッスはやばい。アレやばい。
女の子は何も言わずにもらっとけ。せつなを落とした唇からの贈り物だ。

ダンス後トークでは、せつながラビリンスに帰っていて、なかなか逢えないとか。
一年に一度、オールスターズの時だけ、こちらに戻ってきているのかねえ?
まるで七夕の織姫と彦星。


続くのは、スマイルプリキュア。
薄いゴムの膜を膨らませて、それを手馴れた指使いで結ぶ青木れいか。
…うん。良いシーンでした。
お好み焼きマスター・あかねのコテさばきはホント男前。


三組目はYes5轟々。
のぞみとココは言うまでもなく。
店番しているナッツと恋人同士の雰囲気で語らっているこまち。
シロップとの空中散歩の締めにお姫さま抱っこされるうらら。
りんちゃんと一緒に花の水遣りしていたくるみは、
かれんが登場するとミルクの姿に戻ってイチャイチャ。
り、りんちゃん…。
ラスト、妖精とペアで皆が走る場面でも、りんちゃんだけが…、りんちゃんだけが…。


ハートキャッチは、まさかの黄金色の脱糞「ぷりっ」
宇宙に飛び立つコッペ様の胸にしがみつく青い珍獣、何コイツかわいい。
ダンス後のトークでも、
「勝手にぷりっと出てくるよ」とか、自然体で笑いを取りにいっとるなコイツ。


MHは、オープニングっぽく。
初代好きの自分には、この部分だけで映画料金1800円分の満足感がある。
ブラックの拳打ラッシュが、さらに男前になってるじゃないか。
ダンス後のトークでは、メップルミップルの事に触れつつ、
「わたしたちは、これからもずっと一緒です。ねっ、なぎさ
と、さりげなくそれっぽい関係を示唆するが如き雰囲気を匂わせたり、
メップルとの仲良くケンカするなぎさを見て、
「なぎさったらぁ
と、甘々な声を上げるほのか。相変わらず夫婦してるなぁ、この二人。


ドキドキプリキュアは、キュンキュンラッシュ!



マナは、レジーナとガチにキュンキュン
さらに憧れのまこぴーと共同作業(オムレツの仕上げ)でキュキュン

亜久里は森本エルと。
手を繋いでいるだけだが、一緒に花火を見上げる胸の中は二人ともキュンキュン

六花はカルタ大会でキュン ありすは花屋さんでキュン お兄さんは出オチ扱い。
ジコチュートリオは、相変わらずボウリング場?

ダンス後のトークで、マナが得意の殺人オンチを披露。
周囲の精神に大ダメージを与えまくるのですが、これをストップさせたのは六花。
この時、さらりとマナの腕を取り密着モードに入っています さすが奥さん。


S☆Sでは、主役二人のビーチバレー以上に、
ごく普通にみのりちゃんとセットになっている霧生薫に意識が持っていかれる。
そして、
祝・ミチルブライト&カオルウィンディ、映画初登場!!

咲と舞がハグしてても、いやらしさは感じないなぁ。
六花なんて、マナに抱きつかれるたび想像妊娠してるというのに。


スイプリは、アコ&白ピーちゃん。
そうだ、この鳥を素材にしたら、最高にカレーライスに合うから揚げを作れるのでは。
いや、普通にチキンカレーにしたほうがいいか。
ケーキを盗み食いシーンは、奏太じゃなく響にやってほしかった。
バスドラの顔面の濃さは、無駄に目立ちやがる。


ハピネスチャージ、
あ、ブルー発見。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

歌とダンスの国というだけあって、
歌とダンスは奇跡が起こす。
鍵を失った宝箱を開けるため、
はるかたちの想いに応えてどこからか飛来した、新たなドレスアップキー。
この国でイノセントプリフィケーションしたら威力花上がりそうだな。
(従来の威力+奇跡の上乗せ分)
再登場するオールプリキュア。
目の前に、変身アイテムを奪った奴らがいるのに無視してダンシング。何故踊り続ける?

踊り終わったら、国王奪還開始。
ドロボーン程度の兵が何十人かかってこようが
巨大兵器攻略係であるキュアブラックとキュアホワイトはとめられません。
肉弾戦火力が違いすぎます。
一方、シャイニールミナス。死ぬまで戦わぬつもりか、こやつ。
救援に来たキュアドリームを、(まあ、素敵っ)といった感じで近くで眺めるだけ。

巨大ドロボーンは、キュアブルームの精霊拳ラッシュで沈めます。
ザコどもに関わっているのは時間の無駄です。
「一人はみんなのために、みんなは一人のために」
ここ(の殲滅)は任せて、先へ行け!
キュアブラックたちが頼もしく、後輩たちの背中を押します。

フレッシュプリキュアは、トラップをアカルンによるテレポートで無効化して回避。
一方、スマイルプリキュアはトラップを無視して壁を壊して道を拓く。
なるほど、高村光太郎の『道程』ですな。
「彼女たちの前に道はない。彼女たちの後ろに道は出来る。崩れた壁の瓦礫と共に」

キュアブロッサムの決めゼリフに続いて、キュアマリンもカッコよく決めようとするが、
腹にミサイル直撃 → そのままあちこち飛び回る。まったくフリーダムな生物だ。
キュアメロディが仕方なくレスキュー。

ドキドキプリキュアチームは、これ(↓)



キュアラブリーは、相変わらずラブリーさの欠片もない。
ラブリービームで敵をなぎ払う。


他のプリキュアがドロボーンごとハルモニア王国壊滅させてしまう前に、
何とかして国王を探し出さねば。
キュアプリンセスたちが捜索に向かいますが
たまたま厨房の前を通りがかったキュアハニーが脱落。
国王を探すフリをしてナベの中身をチェックしたりとか。
あと国王救出後、「ハニーキャンディはいかがですか?」と、
さらっと会話にねじ込んできたりもした。マリン並みにフリーダムしやがる、この野郎。


唐突に、ラスボスである守り神・ドラゴン出現。
カーニバル中断で怒り沸騰。ハルモニア王国に向けて大火炎砲を吐く。

でもきっと、想いか届けば分かってくれるよ!
キュアフローラたちゴープリ三人は、プリキュア全員の心を結集した
『プリキュア・レインボートルネード』を守り神へ向けて撃ちます。


脳裏に流れ込んでくるプリキュアたちの華麗なダンスと歌声。
守り神は思いました。
彼女たちの心にまだ許しがある今ならば間に合う、と。
観客を愉しませるダンスが、敵を殺戮する死の舞踏に変わってからでは遅いのだ。

かつて21人でブラックホールを完全消滅させたプリキュアたち。
眼前にいるのは、そのほぼ倍の人数。
「くぅ〜ん…」
――― 守り神・ドラゴン、戦意消失。

あと、大火炎砲でぶっ壊した建物はきっちり不思議パワーで元に戻します。
(プリキュアたちが暴れて破壊した分も、こっそりと直してくれました)

ラスト、
この春のカーニバルのおかげで、
はるかは、気持ちよく歌のテストを受けることが出来ました。

めでたしめでたし

(終)


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