いつかのロミオとジュリエット 05


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 ベッドの腰を下ろした響が、肉付きの良い両太ももを開いた。ひざを崩して床に座る奏のちょ
うど目の前で、淫猥に濡れた処女の秘部があらわになる。
 じっくり見られている……と思いつつ、響は恥ずかしそうな笑みに緩む頬を、右の人差し指で
軽くかいた。今からされるコトを考えると、性的な興奮が上回って、羞恥心が薄らいでしまう。
「…………」
 愛蜜でぬめった綺麗な秘貝から漂う淫らなにおいに、奏は静かに息を呑んで、無言で響の両
太ももに手をかけた。
 女の子らしく柔らかい肌の下に、鍛えられた筋肉のしなやかな弾力。手の平に伝わる響の太
ももの魅力的な感触を味わいながら、さらに大きく脚を開かせた。
(響の下半身って、すごい)
 両目を閉じて、両太ももの間にぐいっと上半身を侵入させる。目的地に唇を這わせる前に、
少しだけ寄り道。左太ももの内側に、優しく頬ずり ――― 続けて、「ちゅっ」とキス。
「ひっ、くすぐった…いっ……」
 ベッドに後ろ手をついた響が、若々しい肢体を悶え疼かせた。奏の唇がそのまま太ももをす
べって、太ももの付け根に到着。汗の微かなしょっぱさに、響の分泌した体液の味が混じる。
 生々しいアルカリ性の苦味。
「ンッ…」と喉の奥で声を出して、さらに唇をすべらせる。響の中心へ向かって。
「あっ、ああっ!」
 響の熱っぽい喘ぎが降ってきた。彼女の上半身に走った官能の身震いが下半身へと伝わ
り、それが奏の唇にまで届く。
(ふふっ、今からたっくさん気持ち良くしてあげるね)
 ヌルヌルと愛液に濡れた性器に、愛しさを込めてくちづけを行った。響の裸体が悲鳴を上げ
るみたいに『びくっっ!』と強く跳ねるが……すぐにおとなしくなった。その代わり、つま先の指
は全てギュッと丸められて、左右の太ももはガチガチに固く力(りき)んでいる。
 きっと怖いぐらい感じてしまって ――― でも、あんまり激しく反応すると奏が心配してやめて
しまうんじゃないかと、響はそう思っているのだろう。つまり、それは……。
(本当に気持ちいいんだ。響が、わたしの唇を欲しがってくれてる)
 奏の唇が、性器の秘肉にもっと触れてみる。ゆでたアサリの剥(む)き身を連想した。貝特有
のねっとりした表面の下に、プクプクした軟らかな弾力。こまやかに唇を上下にすべらせなが
ら、響の性器のカタチを<触感>で記憶。
(目で見なくても全部分かるよ、響のいやらしい所……)
 唇でなぞった性器を脳裏で緻密に思い浮かべて、秘貝の縦筋にベットリこびり付いた粘液を
舌で舐め取る。牝臭(めすくさ)くて、何とも言えない猥褻な味。飲み下そうと喉を鳴らすが、粘
っこさが引っかかって、喉を流れ落ちない。
(んっ、すごい……。喉の奥がねばねばしちゃう)
 もっと響の淫蜜に汚されたくて、舌を性器に走らせた。処女の秘貝を舌先で優しくこすって舐
め割り、欲情に濡れたサーモンピンクの粘膜を『ちろちろ…』とくすぐるように味わう。
「ひぃあああっっ!」
 響はガマンしきれず、快感に思いっきり喉を震わせて叫んでしまった。
「だめえっ! やっ、そんなの……すごすぎるっ! ああ゛あ゛゛ァァ…ああっっ…ン!」
 膣口をなぶるように舐め洗っていた舌先が、今度は小陰唇の内側へと伸びて、羽根箒(はね
ほうき)でなぞる程度の力加減で愛撫を開始。
「ふあっ…! ああああぁぁ……あああぁ……」
 駄目、腰が溶けちゃう ――― 。
 恍惚と潤んだ瞳が、虚ろに天井を眺める。尾てい骨のあたりがムズムズして、妙な感覚だっ
た。小さく「あんっ、だめ…」と洩らした響が弱々しくかぶりを振って、後ろ手に回していた両手を
支えに、わずか1センチ程度だがベッドから尻を浮かせた。

 股間には、奏の顔がくっついたまま。卑猥なブリッジの姿勢。

(ふ〜〜ん、響ったら、こんな格好で悶えちゃうんだ? いやらしい……) 
 処女の粘膜に這わせた舌先をジグザグに動かして上下に往復させていた奏が、だらしなく垂
れてきた愛蜜を舌ですくい取り ――― ごくっ、と飲む。
 喉に粘りつく感触に苦しさを覚えて、同時に自分の秘所も淫らに潤ませる。
 響の愛蜜が喉を伝い、胃を通って……その淫らな粘液が内臓を汚しながら、最後にはココか
ら漏れて ――― 。
 二人の性器が熱く漏らしたいやらしい分泌液が、奏の最もいやらしい場所で混ざり合う。
 そんな妄想に興奮を覚えて、さらに響の愛液を舐め、ねばつく感触で喉の奥を汚してゆく。
 もっと、もっと欲しい。もっと飲みたい。
 性器の秘貝を割って、淫らに粘膜を舐める舌の動きが、これまでの響の反応を思いだして、
彼女の特に弱そうな部分を攻め始める。
(ここ、良かったでしょ?)
 尖らせた舌先で探り当てた尿道口。膣口の上のほうにある、その小さな穴を少し強めに『ク
ニクニ』といじって刺激。
 ひっ!と響の腰が一瞬跳ね上がって、しかし、すぐに崩れそうになった。浮かせた腰を支える
両脚のひざが、ぶるぶる…と震えているせいだ。
(やっぱりここかな?)
 いったん舌を離して、濡れた媚肉を「ちゅっ…ちゅっちゅっ…ちゅっ…」と小刻みなキスで吸
い、じっくりと響の快感を引き出してから、不意を突いて、すぼめた舌先で尿道口を、ぐうっ、と
圧迫。
「あっっ、やだっ! あああっ…やああああぁぁっっ!」
 尿意が堰(せき)を切りそうな危うい感覚が、初めて味わう快感へと化けた。
 響が背中を弓反らせて、淫らな悦びに昂りながら泣いてしまった。ひざの力がカクンッ…と抜
けたため、強く跳ね上がった腰がそのままベッドの上に落ちた。
 両腕も力も抜けてしまったらしく、響の上体は仰向けにベッドに投げ出され、汗ばんだ胸が乱
れた呼吸に合わせて上下している。
「やっ…あ、だめ、漏れちゃう…あっ、やだ…漏れるよぉ…」
 まだ性器をなぶっている奏に対し、脱力した両脚をくね…くね…と動かして抵抗する響。邪魔
にすらならなかったが、しかし、その弱すぎる抵抗が奏をサディスティックな気分へと駆り立て
た。
「中学生にもなってお漏らし!? 情けない子ね、響は!」
 彼女の両脚の間から立ち上がった奏が、響の裸身をまたぐようにベッドに上がる。
 強気で見下ろす奏の視線を、許しを乞うみたいな瞳で見上げてくる響。
 体育系の乙女のはずが、か弱くて、可憐さがにじむほどの、ただの14歳の少女になってい
る。
 涙に濡れた睫毛が美しい。不安げに胸元まで持ち上がった右手の指は、どれも宝石のよう
だ。色っぽく息を乱すつややかな唇に魅せられる。ベッドの上に散る母親譲りの綺麗な長い髪
に、視線を奪われる。
 響の腰に馬乗りになった奏の胸に、冒涜的な想いがよぎる。少女たちの視線が重なった瞬
間、響の瞳は確かに「いいよ」とささやくように緩んだ。
「本当に? 響もわたしみたいに汚れちゃうよ?」
 ――― こんなに綺麗なのに。
 ためらう素振りを見せた奏の唇へ、響の右手の指が伸ばされ、スッ…となぞられた。
「わたし、奏と“同じ場所”じゃなきゃ嫌だ」

 汚れたい。それはイコール、今の奏の場所まで堕ちたい……という願い。
 女の子の股間をいやらしく匂い立たせる牝の蜜で、彼女の喉や胃の内側がねっとりとまみれ
ていく姿を想像して、奏が静かに歓喜した。
 奏がゾクゾクと瞳を欲情させながら、響の唇を指差した。そして、その指がスーッと宙をなぞ
って、幼なじみの裸身をすべり落ちていった。
「ここから…ここまで全部……響のカラダの中、たっぷりとべとべとにしてあげる。…フフッ、響
知ってる? 好きな人のモノで汚れちゃうのって、とっても気持ちいいんだよ」
 
 ベッドに乗ってうつ伏せになり、両ひざを着いて尻の位置を高く持ち上げる。後ろで四つん這
いになって待っている響の顔の前に、ぐいっと突き出す感じだ。
「ねえ、ちゃんと舐めれそう?」
「うん、なんとか」
 濡れそぼったままの性器 ――― それも長年一番の親友としてきた少女の股間を、わずか
数センチの距離から眺める響の反応は、緊張気味でやや硬い。
 淫らな粘蜜で汚れた乙女の秘貝は、想像よりもずっといやらしくて、今さらながらにイケナイ
事をしているという背徳感が湧いてくる。
 それでも ――― 自分たち二人を快楽の中で貶めるという興奮に抗えない。
「奏、お尻の穴まで見えちゃってる」
「こ…こらっ」
 ちょっと誤算。恥ずかしそうに響の枕を招き寄せ、それに顔をうずめる。響にもっと求めてほ
しくて、あえて大胆な姿勢(ポーズ)をとってみたのだが……。変なトコを見ないでほしい。
(響のことだから、こんな格好したら「お尻おいしそう」とか言って喜んでくれると思ったのに)
 心の中で残念そうに溜め息をつく奏。
 だが、その表情がピクッ…と動いた。
 遠慮がちに伸ばされた片手が、つるり…と尻の丸みを滑ったのだ。
「あ、こらぁ、響……」
「ごめん、つい…」
 つまみ食いを甘い声でとがめられて、いったんは手を引っ込めた響だが、「少しさわるね」と
今度はちゃんと断りをいれてから、再び奏の尻に手を置いた。
 背後に大きく突き出した卑猥な姿勢のせいで、視覚的に強調された白い尻。
 指先に軽く力を込めると、豊かな厚みのある肉感が、柔らかな弾力となって優しく跳ね返って
くる。
 左右に分かれた綺麗な丸みのボリューム ――― 奏の胸がカップケーキなら、こちらはホー
ルケーキだ。肉付きの良い太ももから続くなまめかしい曲線を、手の平でたっぷり味わいなが
ら撫でまわしていった。
「ふふっ、くすぐったいよぉ」と奏が微笑み、ぴくんっ…ぴくんっ…と何度も小さく腰を揺すった。
尻を舐めるように這う手の動きが純粋にくすぐったいだけなのだが、それは響にとって挑発的
だった。
(おいしそう…)
 ぐっ、とやや強めに尻肉をつかむ。
 驚いたのか、ビクッ!とさっきよりも強く尻を揺らして、奏が弱々しい声をこぼした。
「あっ…、こら、もお…響ぃ…」
 とがめている口調だが、その声に、隠しようがないくらい甘ったるいヨロコビがにじんでいた。
濡れそぼった秘所の奥で『ズキ…ズキ…』と淫らな期待がうずいて止まらない。
 奏の声に誘われるように……響の唇がヒップの丸みを這った。最初から激しく、うら若い色香
を匂わす尻を征服するみたいにくちづけの雨を降らせ、キスの音を鳴らした。
「奏っ、ンッ…お尻……おいしいよっ、ンッ」
「あ…んっ、やだぁっ、響のキス……あっ、くすぐったくてっ、ン゛ッ…、でも……うれしいっ」
 奏が枕をギュッと強く抱いて、キスの雨のこそばゆさに耐える。 ――― しかし、白い尻は嬉
しさに泣き悶えるごとく何度も、びくんっ…びくんっ…と跳ねながら上下し、股間の牝の部分から
は愛液のしずくがベッドに撒き散らされた。
「………………」
 尻の丸みに唇を添わせたまま、響が奏の恥部にそっと手を這わせた。熱くとろけて、軟らかく
なった秘貝の口。そこは処女の清純さを汚す、堕落の蜜にまみれていた。

 ――― 奏の口も、喉も……カラダの中も、わたしのコレで汚れてる。

 響の唇は、迷わず奏の股間へ向かった。濡れた秘貝の肉に愛しげにくちづけして、ねっとり
した淫らな蜜液をすする。初めて『奏の味』を知った。
「はあああっ、あああぁぁぁっっ!」
 後ろに突き出された奏の腰が、びくんっ!と大きく上下に揺れた。それでも尻を抱え込むよう
につかむ響の両手も、股間と密着した顔も離れない。
『ぢゅっぢゅぢゅぢゅっ…ぷぢゅぢゅぢゅっ…』と、あまり上品ではない音を立てて、濡れた恥肉
が吸いしゃぶられた。
「あっ、あ゛あ゛あ゛あ゛……だめっ、だめっ、あ゛あ゛あ゛っっ」
 情けないくらいに声が震えていた。
 女の子が一番感じてしまう場所を集中的に、やわらかい唇の感触が這いずり回るようにせわ
しなく動いて、奏の股間からあふれたモノをすすっている。
 自分の処女の部分が、辱められるように連続で吸われる音が室内に鳴り響き、否応なくそれ
を聞かされて……羞恥心を昂らせつつも、奏自身の本当の姿を晒してしまう。
(「だめ」なんてウソ。いっぱい響に吸ってもらって……きもちよくなりたいっっ)
 だから、もっと深くへ…。
 響の唇を誘うみたいに、わざといやらしく尻を揺すった。淫らな気分のためか、秘所の潤みも
増してきた。熱く濡れそぼった性器を、響の唇が夢中でむさぼってくれる ――― それがとても
嬉しくて、きもちいい。
『ぢゅっ、ぢゅぢゅ…ぢゅっ、ぢゅう……ぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅっ……』
 愛液のすすり方に、緩急が付いた。じらしと責めをリズミカルに繰り返して、奏を心身ともに屈
服させようとしてくる。
「う…ん、その調子で……もっとわたしをイジメて……っ」
 屈服させられたい ――― 腰の奥のほうが、切なげに訴えてくる。
 響が唇を強く押し付けたまま、ブルブルッ…と小刻みに首を左右に振った。さっきまでとは違
う刺激に、奏の腰が小さく尻肉を震わせて跳ね上がる。
 そこから急に響の唇の動きがペースダウンした。
「あぁっ…ン、響…ひどい……」
 奏が汗をかいた尻や太ももをなまめかしく動かして、もっとたくさんいじめて……とおねだり。
そんな彼女をじらして、じらして ――― 時折、性器から唇を離して、やめる気配さえ漂わせ
た。
「だめっ、ああっ…響…響っ、おねがいだから、早く…ねえ、早く……」
「ふふっ、正直な奏に、ご褒美♪」
 丁寧にすすり取ったばかりなのに、もう新たな淫蜜で濡れ始めている処女の秘貝へくちづけ
を行う。何度か優しく唇を這わせてから、顔全体をグッと奏の股間に押しつけ ――― 

『ぢゅぢゅううっ!』

 濡れ肉を思いきり吸われた瞬間、奏は「んん゛ーっ!」と悲鳴みたいなうめき声を上げて響の
枕にしがみつき、ビクッ!ビクッ!と跳ねるように腰をわななかせた。
 響はイタズラを成功させた子供みたいな表情になった。
「もう一回してほしい? それともやめる?」
 その意地悪な質問に、奏の背中が、びくりっ…と震えた。「やめて」と言おうとしても、口がそう
動いてくれない。乱れた呼吸をいったん呑み込んで、心臓を荒く脈打たせながら口を開いた。
「……してほしい」
 
 ――― ゾクッ。

 うら若い肉体を駆け貫く妖しい感覚。たった一言で、全てを放り棄ててしまったような後悔を
手に入れた。頭の片隅で、理性が自分の判断をなじる。それでも……。
(わたしのカラダ、されたくない事を、されたがっている)
 逆らえない。
 だって ――― 響にいじめられたいから。
「ん゛っ! ふっ…あ゛っ、ん゛…あ゛あ゛あ゛っっ!」
 今度は一回目よりも大きな音を立てて、少し乱暴に吸われた。熱くなった性器の秘肉に吸い
付きながら唇ではさみ、『チュウウッ』と引っぱってくる。
 まぶたの下から興奮と悦びの涙をあふれさせ、「もっとっ…いじわるしてっ」と喘いだ。


 奏の声と、カラダの反応 ――― ガマンが出来なくなる。
 自分の口の周りも、その中も、喉の奥も……奏の淫蜜ですっかり汚しつくした。汚れていくた
びに、興奮の悦びが身体の芯で沸き立ち、汗ばむほどに全身がほてってきた。
 もっと奏が欲しい。
 彼女の奥へ ――― 舌を伸ばす。
「ああっ…ああッッ!」
 快感の叫びを上げた奏が、びくっ、と腰を高く跳ね上げ、ベッドに着いていた両ひざを浮かせ
た。うつ伏せの上半身はベッドに密着したまま、軟らかく背中を反らせた卑猥な格好。
 左右のつま先でかろうじて支えられた下半身は、股間に張り付いた響の口に悪戯を仕掛けら
れると、がくっ…がくっ…と脆く崩れそうになる。
 両目からは涙。弛緩した唇からこぼれる嬌声と、響の枕にじっとり滲(し)みこむ唾液。まだ大
人には程遠い少女が、すっかり性の悦びに飼い慣らされて淫らな貌(かお)を晒していた。
「ああぁんっ、響に…響にいっぱい泣かされちゃう! あっ…あっ…やだ、それ…すごいっ!」
 処女の秘肉を割った舌先がこまかく動いて、敏感な粘膜をくすぐり回すように舐めてくる。で
も、奏のカラダが絶頂に昇り詰めようとする気配を見せると、スッ…と舌を引かれてしまう。
 生殺しにされて ――― いじめられて、自分のカラダがどうしようもなく嬉しがっているのが奏
にはわかった。響の舌が這う粘膜に、またヨロコビの蜜がじわっとあふれてくる。
(奏の味……おいしい)
 チロチロチロッ…と小さく動き回る舌が、奏の小陰唇を舐め洗うように愛撫。さらに『じゅるる
るるっ!』と、わざと大きな音を鳴らして、恥液をすする動きも織り交ぜる。二つの異なる刺激
で責め立てられ、奏の性器が濡れそぼって歓喜した。
「ダメッ、ダメ……激しくされたら、わたし…ダメになっちゃうっ。ん゛っ…あぁっ、気持ちよすぎ
て、ダメになっちゃうっ」
 そんな事を言う彼女の粘膜に、尖らせた舌先をあてがった。軽くまさぐって、さっき見つけた
窪みを探し出し、そこを押す。ニュルッ…と滑るみたいに、舌の先端が入っていった。
「ひい゛っ…あ゛ッ……あ゛ッ……」
 がくんっ。
 唐突に奏の両ひざが落ちた。続いて、響に征服されていた白い下半身がベッドの上に崩れ
る。完全に力が抜けてしまった少女を、響が四つん這いの姿勢で見下ろしながら、ぺろっと自
分の唇を舐めた。
 全身じっとりと汗にまみれて色っぽくなった奏に、響は釣り上げたばかりの鮎(アユ)の姿を重
ねた。奏が新鮮な鮎なら、自分は猫だ。だから、いただきます。

 彼女の裸体を裏返し、仰向けにする。ぐったりして何の抵抗もできない奏の肉感的な太もも
に手をかけ、左右に大きく開かせた。べったりと汚れた処女の恥部が丸見えになる。
 蚊の鳴くような声で恥ずかしげにうめく奏へ、響は楽しげに宣言する。 ――― 切れ長の双眸
に、肉食動物系の笑みを含ませて。
「じゃあ、これから奏を徹底的にイジメて、本当に『ダメな子』にしちゃうね♪」
 奏の性器にくちづけ。優しいキスで秘貝の周辺をねぶるように責めつつ、小刻みな舌さばき
で思春期の少女を焦(じ)らし狂わす。
 最初はすすり泣くような喘ぎ声で悶えていた奏だが、次第に彼女の口は、降伏した牝の声を
だらしなく洩らし始めた。
「ん゛っ…んっ…響っ、ああぁ…んっ、もっと……わたしをダメな子にしてぇっ……」
 両手で響の後頭部をぎこちなく掴んで、『びくんっ…ビクッ!…』とベッドの上で幾度となく背中
を小さく跳ね反らせた。秘貝の口を尖らせた舌に往復されると、自分の意志で卑猥に腰を揺す
りながら、興奮でなまめかしさを増した声音でおねだりをした。
「さっきみたいに…中に入れて。早く…おねがい……わたしの奥(なか)に来てぇ」
 響の唇と奏の性器が溶け合うみたいに「くちゅくちゅ…」と濡れた音を鳴らした。響の口が処
女のとろけた肉具合を愉しみつつ、膣口のヌルヌルした感触へ舌を滑らせてくる。
「アッ! ……アアアッ!」と、奏が高い声で啼(な)いた。

 ここが ――― 奏が赤ちゃんを産む場所なんだ。

 心地よい背徳感に酔って、響が膣穴の縁(ふち)に添わせた舌の先っぽを軽やかに動かし
て、クルクルと何重にも円を描いてゆく。
 ぞくっ…ぞくっ……!
 奏が切なげに眉をひそめ、カラダの内側を溶かそうとする甘い痺れに身震いした。ピチャピ
チャと動きまわっていた舌先が、わざと不意のタイミングを狙って膣口を突いてくる。侵入してく
るヌメった異物感に歓喜しながらも、処女の膣は驚いたように『キュッ』と収縮。
 左右の太ももをガバッと開放した姿勢のまま、奏が激しく泣き喘ぐ。
「あ゛あ゛っ…アッ、ああああっ…いいっ、もっと奥っ…来てぇぇっ!」
 響の後頭部に添えた両手に、自然と力がこもった。彼女の顔を股間に押しつけて離さない。
 膣肉の収縮をこじ開けて、舌先が強く侵入してきた。 ――― 怖さと、快感。二つがドロドロに
混ざり合って、頭がおかしくなりそうなくらい気持ちいい。
「あああっっ!!」
 突然、がくっ…がくんっ!と腰が大きく痙攣した。その痙攣は、びくっ…びくっ…びくっ…と無数
のさざ波に崩れて、奏の下半身をなまめかしく震えさせた。
「ああぁ…だめ……ああっ…ああっ……」
 ひどく呼吸を乱した奏が、響の頭から手をのけて、けだるそうに自分の前髪をかき上げる。モ
ゾモゾとのしかかってきた響が何も言わず、ぐったりした身体を包むみたいにぎゅっと抱きしめ
てくれた。
 ………ここで「愛してる」とか、一言ぐらいあったほうが嬉しいんだけどなぁ。
 奏はそんな事を考えながら、熱くなった裸身を響に預けた。