逢 瀬 04


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 せつなの白い肢体が、ゆらり、と妖しく立ち上がった。かたちの良い右乳房をついばむ洗濯
バサミは、その赤い色を強調しながら、うら若い少女の裸身に被虐的な色気を添えていた。
 全身の肌を熱く汗ばませて、勝気そうな雰囲気をまとった姿は、単なるいやらしさを越えて、
神に選ばれた乙女のごとく力強い美しさを醸していた。
 ラブも負けじと、15歳の全裸姿を惜しげもなく晒して、せつなを挑発する。
 なめらかな白い肌は、汗やそれ以外の淫らなもので汚れ、肉欲の悦びをむさぼった証拠が
色濃く残っている。思春期の成長過程にあるカラダが、実年齢以上の大人びた色香を匂わ
す。

 せつなは、ラブをクンニリングス(性器への口奉仕)でイカせれば勝ち。
 ラブは、せつなをスパンキングでイカせれば勝ち。
 ――― イッたほうは、相手に全てを奪われる。
 
「交替までの時間は、どれぐらいにする?」
 ラブがやわらかな乳房の上で両腕を組んでたずねる。下半身は仁王立ち。ヤル気満々だ。
 せつなが軽く髪をかき上げながら考える。
「そうね、一分だとちょっと短いかしら? ……二分でいい?」
 ラブが「オッケー」とうなずくのを見て、せつなが続ける。
「時間を計るのは受け手で、自己申告で攻め手と交替。ちなみに時間をごまかすのはもちろん
駄目よ、ラブ」
 冗談っぽい口調で、しっかりとクギを刺しておく。一応、彼女たちの人生を賭けた勝負だ。
「ラブは先攻と後攻、どっちがいい?」
「気分的には今すぐ続きしてほしいんだけど……それだとねぇ、ははは」
 きゅっ、と両太ももを閉じたラブが乾いた笑いをこぼしつつ後退。
「うふふっ、ラブ、せっかくだしジャンケンで決めましょ」
「や…やだな〜〜、せつなってば分かっててそういう事言うんだからぁ」
 せつなの舌さばきを思い出しただけで、股の内側がゾクゾクと疼いてきて、
(この状態で舐められたら5秒も持たないよ……うぅぅ〜〜)
 後攻で決まりだった。
 ――― けれど、もう少し保険がほしい。
「ねえ、せつな。……ハンデ、いいかな?」

 ラブがネックストラップ付きのストップウォッチと共に用意したのは、100円ショップで売ってい
たポリプロピレン製の細い荷造り用ロープ。それをハサミで長めにカットして、ほつれやすい両
端に結び目を作る。
「ラブ、それでわたしを縛るの?」
「ううん、違うよ。ハイ、こっちをくわえて」
 せつなの口にその端をくわえさせて、彼女の足もと近くまで垂れた細ロープを、股の間に通
す。せつなの背後に回ったラブの左手が細ロープをつかんで、グイッ!と引っぱり上げた。
「…う゛…っ!」
 股間に食いこむ刺激に、せつなが細ロープの端をくわえたままうめく。
 サディスティックなロープの痛感が、濡れそぼった秘貝の縦筋を割って、やわらかにとろけた
媚肉を責め立ててくる。

 ぞくっ…ぞくっ……!

「ん゛っ…むー…っ!」
 双眸を熱く潤ませ、細ロープをくわえた不自由な口でせつながあえぐ。
(いいわ、ラブ……このハンデ、認めてあげる)
 顔をなまめかしく上気させて、ラブからストップウォッチを受け取る。
 カラダの前方から回って、尻部の双丘を割って食いこむ細ロープに、くいっ、くいっ、と合図が
送られてきた。あえて言葉を省略した指示は、まるでペットか何かに対する扱いだったが、
「……」
 せつなは黙って従順に上体をたおして、尻を突き出す姿勢をとった。細ロープを噛まされた
表情には、微妙な悔しさと屈折したヨロコビが混じり合っている。
(ダイジョウブかな、せつな。まだゲーム始めてないのに、ひざの裏プルプル震えちゃってる)
 ラブの手の平が、これからスパンキングする尻の丸みを品定めするみたいに撫でる。
 つややかな皮膚の感触は、まるで殻(から)を剥いたゆで卵の表面を思わせた。でも、その
内側には搗きたての餅の軟らかさが重たげに詰まっている。
「ン〜〜〜……」
 せつなが、たおした上半身を、びくっびくっ…とわななかせた。尻を這い回るラブの指がくすぐ
ったくてたまらない。
(おねがい、早く始めて)
 くわえた細ロープを唾液で濡らしながら、左手に持ったストップウォッチをラブに見えるように
持ち上げて、スタートのボタンを押す。
「いいよ、じゃあ2分間たっぷりいじめてあげるっ」

 左手でせつなの股間を責める細ロープをグイッと強く引っぱり、せつなの上半身をさらに前の
めりにさせた。下半身を高く支える両脚が、がくっ…がくっ…と崩れそうに震えている。
「せつな、口からロープが外れたり、ひざを着いたりしても負けだからね」
 ルール追加。
 せつなが抗議の意を示すヒマも与えず、ラブが右手を振り落とした。
 激しく柔肉をひっぱたく音が響いた。
「むぐぅッ!」
 一瞬遅れて、せつなの白い背が、ビクンッ!と跳ねた。
 ぶたれた右の尻たぶに、痛みが沸く。すぐに熱くうずいてくる。
 腰がプルプル…と震えて、その位置を下げていこうとした。だが次の瞬間、細ロープをつかむ
ラブの左手に力がこもった。
「だーーめっ!」
 股間の食いこみがキリリッ…と強烈になる。せつなが両目をつむって、細ロープを強く噛む。
必死でこらえる表情が悩ましく扇情的だ。
 むりやり引き上げられた腰。
 白い尻部の右側は、はっきりと分かるほど赤くなっていた。
(痛いわ……ラブ、手加減してない……)
 せつなが右手をひざについて、深く前に倒れそうになる上半身を支えた。細ロープをくわえさ
せられた口から洩れる呼吸は、すでに荒い。
 もう一発きた。
 やわらかな尻肉が、悲鳴みたいな音を鳴らした。あやうく、せつながストップウォッチを落とし
そうになる。雪のように白い尻の丸みに、赤い色が重なった。

(あ…あああああ…………)
 尻をたたかれる痛み。まるでお仕置きを受けているような屈辱を感じながら、せつなは心の
中で陶酔的な声を上げた。
 股間に食いこむ細ロープをギュッと挟み、両太ももを内股にすり合わせる。その動作に伴(と
もな)い、尻部の汗ばんだ肉付きも、なまめかしい動きで妖しく身悶える。
 無意識のうちに腰の位置が下がろうとしていたのか、細ロープを握るラブの左手に、また力
が入った。
「ぐうっ!」
 細ロープをきつく噛む口の端から、唾液の糸がだらりと垂れ落ちる。恥部を締め上げる苦痛
に、せつなが眉間にシワを寄せて喘ぐ。
「うっ…くぅ……っ!」
 びくんっ…びくんっ…と震えている尻の肉に、また手の平が振り下ろされる。『パンッッ!』と肉
を打ちすえる音が部屋に響いて、それに続き、せつなが不自由な口で悲鳴を上げる。
「ふぐううーーっっ!!」
 見開かれた両目の端から、涙がこぼれ落ちる。堕ちてゆくヨロコビの芽生えに、少女の心は
未知の怯えを感じている。そして同時に、限りない甘美なシアワセを全身で味わっていた。
(気がおかしくなる…。ラブにぶたれるのが痛くて……気持ちよすぎて……)
 どんどん倒錯していく。
 腰の奥から湧き上がってくる甘い痺れに、意識を持っていかれそうになる。
(イキそう……。こんな恥ずかしい姿勢をとらされて、お尻をたたかれながら……)

 ぞくっ。
 そくっ……ぞくぞくっ……。

 ぎりぎりの所で、細ロープを強く噛んで意識をつなぎとめる。
 しかし、そんな彼女を屈服させようと、ラブが激しいスパンキングを加えてくる。
「ほらっ、せつなっ、イッて! イキたいでしょっ? 早くイッて!」
 ゲーム上、無防備・無抵抗にならざるをえない少女の全裸姿に嗜虐心を煽られて、ラブが激
しい平手打ちを、何度も何度も、狂ったようにやわらかな尻部に食らわせ続ける。
 痛い。
 痛い。
 痛い。
 …………積み重なっていく痛みで、お尻が焼かれているみたいに熱い。
「ふーーっっ! ふーーっっ!」
 息切れしながらも全力疾走を続けているごとき苦しげな呼吸音が、細ロープを噛む口から聞
こえる。そんな中で、涙を流す両目がうっとりと細められた。
 気高い光を宿していた瞳には、淫らな悦びにすっかり霞んでいた。
(ラブッ! もっとお尻をぶって! もっとわたしを苦しめてっっ!)

 ――― でも、
 ――― まだイキたくないっ。

 せつなが激しくかぶりを振った。汗で湿った黒髪が振り乱される。
 震える左手が持ち上がって、停止したストップウォッチをラブに見せ付ける。もう2分を越えて
いた。振り下ろされるラブの右手は失速して、ぽんっ、とせつなの尻に乗せられる。
「第一ラウンド、終了かな」
 残念そうな響きのこもったラブの声を聞きながら、せつながゆっくりと両ひざを着いた。
「……死んじゃいそうなほど、きもちいいわ、ラブ……」
 ぐったりと力の抜けた四肢で、せつなが四つん這いの姿になった。よだれにまみれた細ロー
プが口から、ぽろっ、と落ちる。
 ラブも隣で同じ姿勢をとって、せつなと視線の位置を合わせる。
「せつな、がんばったね。お尻、痛むでしょ?」
「ラブにそう言われると、うっ、いたっ……今頃になって……」
「あははっ、あ〜れ〜? 死ぬほどきもちいんじゃなかったっけぇ?」
 わざとらしく言うラブを、せつなが拗ねたみたいな目で睨みつける。
「ラ〜ブ〜?」
「うわー、せつなが怒っちゃったよーっ」
 明るい笑みに緩むラブの唇を、せつながくちづけで塞ぎにゆく。「ンッ…」と鼻にかかった声と
共に、ラブのほうからも唇を重ねていく。
 やわらかな感触に酔いしれて、唇をむさぼりあいながら肩をくっつけ、やがてお互いの肩をぎ
ゅっと腕で抱き寄せる。
「せつなの口……、もしかして、これってあたしの味?」
「そうよ、ラブの大切な所から漏れたモノの味……ほらっ、わかる?」

 ぢゅっ…ちゅるっ。ちゅっ…。

 こってりとしたディープキスで舌同士を愛撫させ、口の中に残っている愛液の味を、ラブの舌
に伝える。
「ねっ? 今のわたしは、喉の奥や胃の中までもが、このいやらしい味でいっぱいなのよ」
 卑猥な言葉をこぼす口で、くすくすと無邪気に微笑するせつな。
 二人がキスを肴(さかな)に、仲睦まじく会話を続ける。
「ねえ、せつな、本当にイカなかった?」
「ふふっ、確かめてみる?」
 せつなが腰をくねらしつつ、同じ姿勢のラブに裸身をすり寄せる。
「わたしのここを……調べみましょうか。ラブの指で……それとも舌で?」
 せつなの眼差しに、ゾクッ、とくる。官能的な痺れが、ジワァァ…と秘所の奥に広がってきて、
まだ処女の純潔を守っている膣を熱くうずかせた。
「だめだよ…。だって、今からあたしがいじめてもらう番なんだもん、せつなの舌で」
 つっ…、と透明な唾液の糸を引きながら、ラブが唇を離していたずらっぽく微笑む。
「 ――― 2分間、あたしを気持ちよさで狂わせて」 


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 手ひどく叩かれた尻がヒリヒリと痛む…。そおっ…と床におろすが、それでも『ズキンッ!』と
激痛が跳ね上がった。小さなうめきをこぼして、せつなが床の上に仰向けに寝そべる。
「来て、ラブ」
「うん…」
 そのせつなの顔をまたいで、ラブがゆっくりと腰を下ろしていった。隠すものが何もない、しど
けなく濡れそぼった恥部を、その間じっくりと見られてしまう。
「ラブの恥ずかしいところがどうなってるか、詳しく説明してあげましょうか?」
 まだ15歳の乙女にとって、全裸のまま、和式便器にまたがるような姿勢をとらされているだ
けでも恥ずかしいのに。
 ぶるっ…、と身を震わせて、ラブの顔が『カァァァッ』と赤面する。
「やだな〜、せつな。そうやってあたしを恥ずかしがらせようとするんだから」
 ごまかすみたいな笑いを浮かべつつ、せつなの顔スレスレで腰を止める。
 濡れた牝臭が、ツンとせつなの鼻の奥を突いてきた。
 ラブが左ひざに手をついて、右手に持ったストップウォッチに、ちらりと視線を走らせた。その
気配を察したせつなが、「まだスタートさせないで」と言って、両手でラブの尻を抱いた。
 少し顔を持ち上げて、ラブの股間に頬を押しつける。べっちゃりと濡れた肉の感触。両目を閉
じて、クスクスと微笑む。
「もし脚の力が抜けて、わたしの顔にお尻を着いたら、その時はイッたものとして見なすわよ」
「ん、わかった」
 せつなが顔を返して、反対側の頬も押しつけて、愛しげに濡れた感触を味わう。
「いいわ。いつでもスタートして」


 くちゅっ。
 せつなの舌先が、ラブの秘貝の口を浅く割る。「はぁっ!」とラブが熱くあえいで、思わず腰を
浮かしかける。けれど、むっちりした両太ももにせつなの両腕が『ぎゅっ』と強く巻きついてき
た。
 ぐいっ、と下向きに大きな力がかかる。
 逃げられない。
 せつなの唇が『ぢゅううっ』と音を鳴らして、とろけた秘部に吸いつく。
「ううっ…ああ、はう……あああああ……ああああ……」
 せつなが恥裂に吸いついたまま、ねちっこい舌の動きで舐めまわしてくる。ラブが何度も溶け
そうな声を上げ、汗ばむ裸身を悶えさせる。
 せつなは静かに『ぢゅっ…ぢゅっ…ぢゅっ…』という音を響かせて、ラブの秘肉の内側をすす
ってきた。敏感な粘膜に、性欲の刺激を直接なすり付けられる快感。
 びくんっ。
 ラブの腰が大きく跳ねる。
 二人の少女が、股間と顔で繋がるという卑猥な体勢で快楽の遊戯にふける。
 時間の経過と共に、部屋の空気が蒸し暑さを増してゆく。

(でも、2分じゃ……ちょっと短いかも。これじゃ中途半端になっちゃう)
 イッたら負け。
 頭で理解していても、快感に飼いならされたカラダは正直に求めてしまう。
(ううう…がまん…無理。せつなの舌でもっと……)
 熱くあえぐラブがくねくねと腰を悶えさせつつ、ふとストップウォッチに目をやった。
「せつなぁ、もう一分経ってる ――― あぁんっっ」
 せつなの舌が性器からそれた。秘所の脇に垂れた愛液をペチャペチャと舐めている。くすぐ
ったくて裸身がぶるぶるとわななくが、今はもっと気持ちよくしてほしい部分がある。
 ラブの顔が切なげに歪んだ。
「ねえっ、ここぉ、ちゃんと舐めてよぉ…」
 生殺しにされているカラダが、たまらなく焦れている。和式トイレで用を足す時の姿勢で、腰を
前後に揺すっておねだり。
 瑞々しい肉感の尻が振られるたび、下にあるせつなの顔へ、愛液のしずくが『ポタポタ…』と
降ってくる。
(だいぶたまらなくなってきたみたいね。でも、まだまだ焦らしてあげる)
 ――― ラブ、ゆっくりと、たっぷりと時間をかけて狂っていきなさい。

 このラウンドは、ラブにプレゼントするつもりだった。ラブが2分間耐え切って終了というのが
せつなのシナリオ。

 濡れそぼった恥裂に沿って、舌先をつーっと走らせ、ぷっくりこわばったクリトリスを優しく舐
め上げる。びくんっ、とラブの腰が跳ね上がった。
「う゛っ」
 気持ち良さげなうめき声を、顔をしかめるラブ。せつなの細腕が、「M」の字に大きく開かれた
両太ももを拘束していて、上がった腰はすぐに引き戻される。
 ぞぞぞ……っと、ラブの背筋に悪寒のような震えが這い上がってくる。
(せつなに……イカされちゃう……ああ)
 負ければ所有物(モノ)として、どんなに貶められた運命が待っているか。
 ラブは想像する。
 ――― 両まぶたを下ろした貌(かお)は、うっとりと陶酔の色を刷(は)いていた。

 ラブの濡れた性器とせつなの唇が、再び濃厚なキスに溶ける。鼻先を秘貝の割れ目に押し
つけて、あふれてきた熱い蜜を『ぢゅる…ちゅくっ…くちゅ……』と口ですする。
(あああ……せつなに吸われてる吸われてるっ)
(もっと…ラブのもので口の中や喉の奥を汚してから……その状態で、ぶってもらえたら……)

 ぞくっ…ぞくっ…。

(ラブ、残りの時間ですごく昂ぶらせてあげる。この次のラウンドで、わたしをメチャクチャにした
くなるように)
 尻をたたかれる痛みに泣き悶える自分を想像して、せつなはゾクゾクとうずく股間を抑えるみ
たいに両脚の付け根をきゅっと締めた。
(最高にみじめな堕ち方をしたいの。ラブ、さあ、どんどん興奮して)
 恥裂の中にもぐりこませた舌先をこまかく動かして、ぷりぷりした膣口をくすぐる。
「ひっ! ふあぁぁっ、あっ、ああっ……!」
 自然と腰が反応して、なまめかしく前後に動いた。せつなの唇や顔に、ねっとりと愛液による
淫らな化粧を。
(ああっ、ラブッ!)
 性の悦びに濡れた秘肉の感触をもっと良く味わうために、せつながラブの股間にギュッと強く
顔をうずめた。呼吸が圧迫されて、息苦しい。
(ああっ、せつなの息が乱れて……く、くすぐったいっ)
 びくっ、と震えに続いて、ラブの腰がくねくねと左右に妖しく揺れ踊(おど)った。それでも股間
に密着したせつなの顔は離れない。
(すごい…せつな、くっついて離れない……あっ、また舌が入ってきた。内側で動いてる……)
 ビクンッ…!と頭のてっぺんまで痙攣が駆け貫いた。続いて、カラダのあちこちに、ビクンッ
…ビクンッ…と電流を流されたような感触が走る。
「あ゛っ…ウッ!」
 ぶるぶると震えている右手が口もとまで跳ね上がって、その手に持っていたストップウォッチ
の時間が偶然にも目に入ってしまう。
(そんな、嫌っ、あと10秒ちょっとで終わっちゃう。イキたいのに時間が足りないよぉ)
 どうせなら……。
 ラブが腰を上げようとすると、せつなの両腕がいっそう強く両太ももに絡み付いてくる。熱い吐
息をこぼしながら、ずるずるとそこから抜け出して、四つん這いの姿勢になる。
「まだ時間あるから、今度は後ろから、して」
 両手両ひざを着いた挑発のポーズ。
 やわらかな桃尻をせつなのほうへ突き出して、発情した視線を肩越しに投げかけた。
「ふぁ、ん…、今からはこの姿勢で……舐めてぇ」

 せつなが身を起こす気配を感じて、ラブがぐぐっ…と上半身を低くして、尻部のむっちりと匂
い立つような肉付きを強調する姿になった。
 秘所からは、粘っこいしずくが、ポタリ…ポタリ…と垂れている。
 うら若きダンサーの肢体が、とても他人には見せられない恥辱的なポーズをとり、
「せつな、ここ」
 と、さらに左手を自分の股間に伸ばして、すりすりと指先で濡れそぼった恥裂をなぞる。
「ほら、せつなが舐めてくれたから、すっかり……。でも、もっとぐちゅぐちゅに溶けるまで舐め
て……おねがい、早くここを……」
 ラブの声がだんだんと切なげな響きを帯びてくる。秘部の割れ目を往復する指の動きに、『く
ちゅ…くちゅ…』と淫らな水音がついてまわる。
(せつなに見られてると……自分の指でイッちゃいそう……)
 肩越しに、ちらっ、とせつなの様子をうかがう。上体を起こした姿勢のまま、何のリアクション
もない彼女に痺れを切らせて、ラブが泣くような声で叫ぶ。
「ねえっ! 今ははせつなが舐める番でしょ! 早く……ほらぁっ、早く舐めてよぉっ!」
 せつなは、自分の汗とラブの愛液で濡れて額に張り付いていた前髪をかき上げ、軽く両目を
細めた。表情がほんの少し鋭くなる。
「………………」
 思案のための無言。しばらくして、せつなの手がラブの尻に伸びた。そして、尻部の丸みに沿
って、指先をスー…と指を滑らせ、ゆっくりと『の』の字を描いてゆく。
 ぴく…とラブの指の動きが止まった。
「ンンッ…あんっ、せつな、くすぐったいってば…」
「 ――― で、今何分なのかしら?」
「ンっ…まだ、二分経ってない……アァッ!」
 せつなの指が尻肉の割れ目にすべり落ちて、じっとりと汗ばんだ肛門をクニクニといじる。
「せつなっ、そこ……う、あっ…ダメ……はぁぁっ、ああっ」
「何分?」
 ぐりぐりっ、と指先が排泄の穴を押し、その中に潜りこんでこようとする。反射的にラブの肛門
がキュッと締まるが、それに反応して、せつなの指も強引さを増す。
「ああ嫌っ、そんな事したら、せつなの指が汚れちゃう……く、うぅぅ、はぁっ!」
「わたしのお尻の穴をあんなにたっぷり舐めてくれた人の言葉とは思えない。ほーら、どう?」
「う゛ぐっ!?」
 ほんの1、2ミリほど指先をねじ込んだだけで、白い尻部を高く持ち上げていた両太ももの支
えが突如『ガクンッ』と崩れた。
「あらあらごめんなさい。いやらしいラブのことだから、こっちの穴もいじり慣れてると思ったわ」
 いじわるい言い方でラブの鼓膜をなぶって、右乳房の突起を飾っていた洗濯バサミを外す。
それを、ぽとっ…とラブの背中に落とした。
 それは、力尽きたみたいに床の上に突っ伏すラブの全裸姿に添えられた一枚の赤い花びら
のようだった。
 見下ろすせつなの眼差しが、ゾクゾクと震える。


 ――― これはもう必要ない。だって、今からわたしは……。


「ねえ、時間をごまかすのは駄目って最初に言ったわよね?」
 ゆっくりと尻の穴から指が引き抜かれる。ラブは半ば放心状態でそれを感じた。
 せつなの白い裸身が、後ろからのしかかってきた。つんっ…と強ばった乳首の感触が背中に
触れ、つづいて、生クリームのやわらかさと、たっぷり量のある重みが。少女の胸に実る乳房
が、ラブの背中の上で押しつぶされる。
「ごめん、せつな、でもね、この…熱くて……熱くて……変になっちゃうの……」
 秘所の奥で甘美な熱さがうずく……。
 気持ちよさに全身が沸いて、細胞の一つ一つにまで快感が広がっている。
「ふふっ、正直な子ね、ラブは」
 ぐったりしているラブに覆いかぶさるような体勢で、その裸体を後ろから優しく抱きしめ、とて
も愛しげにほほえんだ。ラブの耳の裏が、そよ風みたいなささやきにくすぐられる。
「 ――― それでいいのよ、ラブ。時間をごまかすのはルール違反だけど、わたしはそれを責
めないわ。だいじょうぶよ、いくらだって許してあげる。…ええ、許してあげるわ」
 くすくす…。
 せつなのくちびるが、笑みのかたちにゆがんだ。
「安心して。ルールを少し変更しましょう。次のラウンドも、続けてラブがいじめられる側でいい
わ。ねっ? ふふっ、それからその次のラウンドもラブが、さらにその次も…ふふふふっ」
「…えっ、もしかして、ずっと?」
「いいでしょう、ラブ? それとも今から二分間、この状態でガマンするのかしら?」
 せつなが魔女の誘惑をさえずった。
「想像して。このルール変更を受け入れたら、どんなに気持ちよくなれるか……。ラブの大事な
所を舐めてたわたしの舌の動きを思い出して。うん? 思い出せない? ――― ほら、コレよ」
 ラブの耳の裏に舌先を這わせ、ちろちろと細やかにダンスさせる。
 効果は劇的だった。
「ひあっ…あ…あぁぁ!」
 耳の裏に踊る舌使いが、一瞬でラブを屈服させた。秘所からたまらない疼きが突き上げてき
て、少女の全身をよがり狂わせた。
「はやく、コレをあたしのここにちょうだいっ! ――― あげるから……永久にせつなの所有物
(モノ)になってあげるからぁ!」
 びくんっ、びくんっ、とせつなのカラダの下で跳ねる尻の動きは、もはや押さえこめないほど。


 ――― ラブにいじめられて感じたのは、体の芯が熱くとろけていくヨロコビとシアワセを味わ
った。けれど今は、体の芯が灼熱して燃え上がるヨロコビとシアワセに支配されている。
(ラブ、あなたをどこまでも深く堕としてあげる。その隣でわたしも一緒に堕ち続けるから)


 口の中に残っている愛液の味をゆっくり堪能しながら、せつながラブの裸身の上からどいた。
 まだ床で身悶えている少女の裸体に、哀れみをこめた視線と冷たい微笑を浴びせる。
「ラブ、まずはあなたのカラダで地獄行きにサインさせる。……そのあとは、わたしの所有物
(モノ)としての在り方を、朝までたっぷりと調教してあげるわ。フフフッ」