Sugar vs Mustard 04


 両方の乳首を人差し指でつつき回され、その動作によって、軟らかな肉質の乳房がタプタプ
と波打つように揺れる。敏感な甘美さに延々とじらされ続ける胸先が、くすぐったくてたまらな
い。
(もう……、いつまでコレ続けるつもりなの、ラブ?)
 美しい尻の丸みの小刻みな揺れに合わせ、排泄の穴に埋まったビーズスティックの柄が上
下に振られていた。尻を痺れさせていた快楽も徐々に薄らいできて、代わりに肛門深くで味わ
う異物感がハッキリしてくる。
(こんな恥ずかしい姿のまま、すっかりオモチャにされて……)
 恥じらいが被虐心を煽った。悩ましげに唇を噛むせつなが、両目に涙を浮かべて視線だけを
横に流す。両肩が小さく震えている。
( ――― 駄目っ。こんなに意地悪くされたら、本気で…イク)
 熱く濡れそぼった膣が、びくっ…びくっ…と収縮する。秘所に猥褻な悦びがこみ上げてくるの
を止められない。引き締まった肉付きの太ももを、内股気味に『ギュウッ!』と閉じて抑えようと
するけれど無理だ。腰の奥深くに、ビクンッッ!と強い波が打ち寄せてきた。
「…………ンンンンンッッ!!」
 押し殺せない歓喜のうめき。次は一緒にイク、とラブが告げていたにもかかわらず、一人で
勝手に絶頂に達してしまった。罪悪感に苦しみながらも、天井を仰ぐ表情(カオ)は、法悦の色
に蕩けてしまう。

 両手の人差し指を押し返すみたいに、陥没させられていた乳輪から、ぷっくりと勃(た)った乳
首が姿を見せる。いやらしい指先にこねくり回されたせいか、漏れ出てきた母乳に濡れて、ず
いぶんとなまめかしい。
(あーっ、せつな、イッちゃったか)
 しまった、とラブが軽くあせる。約束を破った時のペナルティを考えていなかった。何か良いア
イデアを、と悩み出したところへせつなの謝罪が降ってきた。
「…ラブ、……ごめんなさい、本当に…ごめんなさい……」
 これから与えられる罰に怯えているような、か細く震える声がかわいらしすぎて、
「いいよいいよ、ドンマイ、せつな」
 と、反射的に笑顔で許してしまう。けれど次の瞬間には、
( ――― ハッ! 許してどーすんの、あたし!?)
 と、自分の失敗に、笑ったまま頬を引きつらせる。そんなラブの様子をチラリと目にして、せ
つなは上気した頬を緩め、ちょっぴり残念そうに溜め息をついてみせた。
「ふーん、許してくれるの? 優しいサディストなのね」
「えー…と、ははは…、せつなママの事が大好きなサディストでございますっ」
 愛妻の穏やかな口調に秘められた皮肉から逃げるみたいに、右乳房の先っぽに甘く吸いつ
いた唇が子供っぽく「チューっ、チューっ」と音を鳴らす。
「ふふっ、やだもうっ…、ちゃんと吸って、ラブ」
 こそばゆい感じの気持ちよさに、クスクス笑って身をよじるせつな。
「あとでいいから、ラブとの約束を破った私に罰を受けさせて」
「んっ、考えとく」
 はむっ、と乳輪ごと深く含み、今度は強くむしゃぶりつく。思いっきり乳首を引っぱり伸ばされ
る痛さにせつなが喘ぎ悶える中、ラブの口に勢いよく母乳が噴き出してきた。
(せつなのおっぱい、おいしい)
 健康な母乳特有の甘みを口いっぱいに味わいながら、陶然と両目を閉じた。美しく鍛えられ
た身体を両腕で抱きしめるように引き寄せ、おいしそうに喉を鳴らして飲む。
「ンッ…ンンッ…」
「ラブ…赤ちゃんみたい……かわいい」
 二つの乳房を下から持ち上げていた両手を離し、彼女の頭を抱擁で包み込んだ。こみ上げ
てくる母性的な喜びが、乳首にきつく吸いつかれる淫靡な刺激と混ざり、腰の奥で熱く熔け、せ
つなのカラダを乱暴にうずかせた。
(だめ…、イッたばかりなのに……もう熱くなってきてる)
 ――― がくんっ、
 再び快感に痺れてきた腰のせいで、一瞬、両ひざが崩れかけた。もうしばらくしたら、立って
いられなくなるかもしれない。
「おねがい、こっちのおっぱいに溜まったミルクも飲んで、ラブ」
 プハッ、と離れた口がそのまま反対側の乳房にスライドして、待ち焦がれていた乳頭を荒っ
ぽく吸う。『ぢゅぶぅうッ』という、はしたない吸引音に、喉を震わせて喘ぐせつなの声が重なっ
た。
「ああ゛っ、すごいっ、そうよ全部…飲んでっ! 今はラブのための……おっぱいだからッ」
 ラブの頭に回した両腕の力を強めて、彼女の顔をギュッと自らの胸に押し付けた。悩ましげ
なシワを眉間に寄せ、娘にミルクを与える時には絶対に見せない貌(かお)で授乳を続ける。

 乳房の先端をくわえた唇に、軟らかな肉質がうねる感触が伝わってきた。敏感な乳首を繰り
返しいたぶる強烈な吸引。その痛みに、密着したせつなの裸体がわななく様(さま)がよく分か
る。
(痛い痛いって言いながら、せつなのカラダ……よろこんでる)
 頭上から聞こえる喘ぎ声は、悲痛な響きに彩られながらも ――― 快楽の色に濡れそぼって
いた。そして、彼女のカラダの反応も。
 現在のラブは、せつなを支配する女王だ。両方の乳房を好き放題に吸いまくり、容赦なく母
乳を搾り出させる。ミルクまみれになった乳首を、せわしない舌使いで舐め転がして可愛がっ
てやることも、上下の歯できつく噛みしだいて虐待してやることも、全て自分の気分次第。
 ラブの口が『ちゅぶちゅぶ…』と乳輪ごと乳房の先端をしゃぶり、乳首の固さを舌で味わってく
る。せつなは悦楽の吐息をこぼして、汗ばむカラダを気持ち良さそうに悶えさせていたが…
…、
「…ヒッッ!」
 硬くて綺麗な歯の感触が、ツンとこわばった乳頭を上下から挟んできた。噛まれると思った途
端、全身に、ビクッ、と怯えの電流が走った。
「だめっ、噛まないで……おねがい……」
 歯で固定された乳首の先っぽに、ちろちろちろっ…と舌先が踊る。くすぐったくて、思わず軽く
身をよじってしまう。その動作は、ほんのわずかにラブの心を刺激し、彼女の気変わりを促し
た。
「痛いっ! いやっ…アッ、痛ぁッ!」
 まるで乳首にバチッと電気が跳ねたみたいな反応。乳房の先を噛まれたせつなが、両目か
ら涙を流して哀れに身悶える。しかし、それが余計にラブの嗜虐心を昂ぶらせる。
(本当は、こんなことされて感じてるクセに! お仕置きしてやるっ!)
 噛まれた痛みに熱くうずいている乳首から『ぢゅぢゅぢゅぢゅうううっ!』と強引に搾乳。もう一
方の乳房を正面から鷲掴みにして、力任せに揉みしだく。
「う゛う゛う゛ぅぅ…ラブ、許して……あぁっ、あんっ、だめ、そんなにされたら……」

 ゾクッ ――― ゾクッ ――― 。

 乳房を蹂躙する痛さに、股間がじっとりと、卑猥な悦びに湿っていくのを感じた。二つの乳房
がメチャクチャになぶられているのに、ズキズキと突き上げてくる甘美さで膣が蕩けてしまいそ
う。
 魅力的な胸のふくらみを、ラブの左手が乱暴にこね回す。右側の乳房は、べったりとあちこち
を舐めまわされ、唾液を塗りたくられた上でラブの口の中に母乳を注いでいた。
(そろそろ、こっちにもイジワルしちゃおっかな♪)
 せつなの腰を抱きしめていた右手が尻へと下がって、尻たぶの谷間から生えたビーズスティ
ックの柄を、ぐっ、と掴む。
「あっ…!」と、驚くせつなが、びくっ、と尻を揺らした。
 今度は排泄モードではなく、バイブモードでスイッチをオンにする。ビーズスティックをくわえ込
む尻の肉穴に、じわぁっ…と痺れるような快感が広がっていく。アナルから括約筋の奥深くにか
けて、柔らかな刷毛(はけ)で優しくなぞられているみたいな、言葉に出来ない気持ちよさだ。
「ああっ…ああああっ……だめ、足が震える……っ」
 排泄器官を蕩かせる超微細な振動は、濡れそぼった膣襞や子宮口にも響いてくる。下半身
は、特別な媚薬を打たれたかのごとく力が抜け、せつなが自分で言ったように、両ひざが崩れ
かけては持ち直す ――― という動きを小刻みに繰り返していた。

「ああ、だめ…、すごくて……お尻が…あ゛あ゛ああ……だめっ、本当にだめなのっ…」
 尻の肉穴を、奥から手前に…手前から奥へと、官能的なバイブレーションが行き来している。
肛門の入り口まできた時の痺れが一番気持ちよくて、その度、腰が溶けてしまいそうな危うい
感触に屈して声を上げてしまう。
 こらえることが出来ない。腸壁を伝わって響いてくる淫靡な振動によって、膣から子宮へ甘美
な波が何度も突き上がってくる。「はあっ、はぁっ、はぁっ…」と苦しげに呼吸を乱しながら、汗で
ぬめった裸身をくねらせた。
 乳輪ごとくわえて「はぐはぐっ」と口を動かしていたラブが、いじわるそうに尋ねた。
「ん、またイキたくなってきたのかなぁ?」
「だい…じょうぶ……精一杯…ガマン、するから…」
 答える声には、悦びの喘ぎが混ざっていた。再びきつく乳首に『ぢゅぢゅ〜っっ』と吸いつか
れ、吐息がいっそう熱さを増す。
 コリコリとこわばった乳頭を舌先で執拗に舐め転がされ、丹念に可愛がってもらったあとは、
傷つかない程度の絶妙な加減で噛まれ、上下の歯でじっくりといたぶられた。
「アアッ…アアァァッ……」とソプラノに跳ね上がった声が、せつなの白い喉を震わせた。敏感な
胸先を責める被虐的な痛みによって、秘所のうずきが激しくなってきている。
「ううっ、く…あんっ、ああ゛…んっ、ンンッ…う゛ううっ……」
 快楽に必死で耐える表情は、眉間に苦悶のシワを強く刻んで ――― 。しかし、そんな彼女
の努力を崩すべく、ラブの口による強制搾乳が反対側の乳房へと移る。今まで吸われていた
乳房は『ぎゅむっ』と鷲掴みにされて、容赦のない手つきで乱暴に揉みこまれた。
「ああっ、そんなにムチャクチャしないでっ!」
 せつなが哀願の色を瞳に浮かべて熱く喘ぐ。ミルクと唾液にまみれてベトベトになった両胸を
口と手で陵辱され、妖しい歓喜に引くつく肛門を自分の作った機具で犯されて、全身がどうしよ
うもなく昂ぶってしまっていた。
「くううっ…ああああああああッッ……!!」
 ガクンッ、と腰の位置が大きく下がった。乳房の先端からミルクを吸い出される感覚がトドメと
なり、中腰の姿勢で裸体をガクガクと震わせ、本日四度目の絶頂を腰の奥で迎えた。
「ああっ、あぁぁ…あっ…ああっ……ンッ、すごい」
 ラブの頭にすがり付き、上半身を弓反らせる。意識が真っ白に飛びそうなほど強烈な快感の
波にさらわれつつ、びくっ…びくっ…と白い肢体を痙攣させた。

(せつなのカラダ……すっかり蕩けちゃって……)
 美しく節制の行き届いた肉体を包む柔肌がほてり、汗の珠がいくつも流れ落ちていた。愛妻
の引き締まった腰を力強く抱き、今まで吸いしゃぶっていた二つの乳房の谷間へ顔を押し付け
た。
 この胸の向こうで、心臓が激しく跳ねて喘いでいるのが分かる。こんなにも苦しげで、こんな
にも気持ち良さそうに。せつなの心臓は、本当に正直だ。自分の意志でイクよりも、ラブによっ
て強引にイカせられるほうが好きなのだ。
 ラブの胸がザワリと鳴った。
 ――― もっといじめてやりたくなる ――― 自分の、一番いやらしい場所を使って。
「…ラブ、ごちそうさまする?」
 ラブが母乳を吸わなくなったのを見て、遠慮がちに声がかけられる。「んっ」とうなずいて上を
向くと、せつなが右手で右の乳房を下から支えるように掴み、左手をラブの後頭部に優しく添え
て、自分のほうへと招き寄せた。
「じゃあ……いつもみたいに歯磨きしましょ」
 娘の授乳時には、絶対にやらないサービス。ラブの口に乳房の先が差し込まれ、ミルクで濡
れた歯に、まるで勃起したクリトリスのごとく感じやすくなった乳首があてがわれる。そして、そ
れがゆっくりとこすられ始めた。
「ンっ…あっ…」
 せつなの口から、小さな喘ぎ声が洩れた。乳房の動きは右から左へ……。クニュッ、と折れ
た乳頭が歯の硬さに擦れて、甘美な刺激がもたらされる。悩ましい貌(かお)で快感に耐えなが
ら、乳輪の根元をつまんで乳突起を絞り出し、コシコシ…と丁寧にラブの歯を磨いてゆく。
 尻を犯すビーズスティックからも、快感が這い上がってくる。
 排泄のための穴なのに、性感帯としてたっぷりと開発されてしまった。アナルを調教される背
徳的な悦びに負けて、せつなは何度も、びくっ、びくっ、と腰を跳ねさせた。
「ラ…ラブ、もう少し大きく口を開けて……そう」
 生来の強さを潜(ひそ)めて、今のせつなは、ただ従順に母親として奉仕を行う。ラブに対して
強く母性をくすぐられつつ、しかし、そんなラブと早く交わりたくて、イッたばかりの膣粘膜を淫ら
に熱くしていた。
 肛門括約筋を蕩かすバイブレーションに腰をよがらせ、そのたびに上半身を揺らしてしまうせ
いで、乳首を使った歯磨きはいつもよりも時間がかかった。乳房の先端が『ジン…ジン…』と感
じすぎて痺れてしまっている。
「…いいよ、じゃあ、邪魔だから、お尻に入ったスティック抜いてあげる。脚を開いて……うん、
そう。そのまま腰下ろして……ストップ。両手は頭の後ろに回そっか」
 全裸で中腰のガニ股ポーズをとらされ、言われた通り、両手の平を後頭部で重ねる。ラブが
さっそく「いい格好だよねぇ〜♪」と言葉で辱めてきたので、せつなは気恥ずかしそうに視線を
そらした。濡れた股間が反応している。羞恥心を煽るためにラブの視線が侮蔑的に投げかけ
られると、さらに膣の粘膜が熱い蜜でぬめってくるのが分かる。
「お願い……早くして……でないと、またイッちゃう……」
「変態。…フフッ、何回でもイッちゃえ」
 せつなの背中に密着したラブが、ビーズスティックの柄に手をかけた。そして、スイッチを切り
替え排泄モードに。バイブレーションで蕩けきった尻の肉穴を10個の珠が蠕動(ぜんどう)運
動で責めてくる。
「おお゛っ…はぐう…ううううっ、う゛ううううう……」
 ビーズスティックの柄が引っぱられ、ゼリーにまみれた珠が一番大きく膨らんだタイミングで
抜かれた。珠が通過するたびに肛門が内側からムニッと押し広げられ、『に゛ゅぶっ』という排
出感が連続する。汚辱的で淫靡に尻穴を蕩かすような快感が、病みつきになりそうでこわい。
 歯を食いしばって耐えるせつなの肛門から、ビーズスティックが完全に引き抜かれた。……
が、半分溶けたゼリーが糸となって、尻の穴とスティックの先端を繋いでいる。
 汗をかいた白い両肩が、ラブの目の前でせわしなく上下している。せつなの呼吸が荒い。す
ごく頑張って耐えたんだろうなぁ、と思いつつ、ビーズスティックの先っぽを『ぐにっ』と柔らかくな
った肛門に押し込んでやると、せつなの腰の位置が、ビクンッ!と強く跳ね上がった。
「ハハッ、びっくりした?」
「も…もう、ラブ、お願いだから…」
「うん。わかってる。あたしだって、ホントにガマンできなくなってきてるし」

 ラブがビーズスティックを容器にしまっている間に、肛門を濡らすゼリーを軽く拭き取る。括約
筋が緩く蕩けているせいか、内側にうっすらと残留するゼリーが垂れてきそうで、どうしても気
分的にムズムズしてしまう。
(……してる最中に漏れてきたらどうしよう?)
 ラブと一瞬視線を合わせたあと、恥ずかしそうに目をそらした。そんな彼女のあごに、優しく
指が這う。瞳は再びラブのほうへと戻される。
「いやらしい顔…」
 そうつぶやいた唇が、キスで顔をなぞってきた。鼻梁から右頬へとすべり落ちた唇の柔らかさ
が、閉じた右まぶたのほうへ上がってくる。顔の全てが、少しずつ、ゆっくりと、ラブの唇に蹂躙
されていく。
「ラブ…ラブ…っ」
 愛する相手の名前を声にするだけで、全身が甘く痺れてしまうような……。
「んっ、せつなっ」
 愛しげに自分の名前を呼んでくれた唇が、むさぼるみたいに激しく重なってくる。せつなの呼
吸を乱暴に奪って、熱くヌメった舌を口の奥までねじ込んでくる。ものすごく苦しいのに、汗ばん
だカラダは悦びに震えつつ、ぎゅっ、とラブに抱きついて強く密着。
 ラブにならこのまま殺されてもいい ――― 本気でそう思ってしまうほどに。
 
(愛してる、ラブ。世界でたった一人、私を堕とせる人……)
 前歯の裏の歯ぐきから口蓋へとこそばゆく舐めてくる舌に、せつなの舌が『ぬるっ』と絡まる。
そして、淫らな音を鳴らして吸いしゃぶる唇と、とろけてしまうような舌使いで主導権をもらう。
「ンン゛ぅぅ…ンッ…」
 じゅるるる…っっと猥褻に響く唾液の音と混ざって、ラブのくぐもった喘ぎが洩れてきた。さっ
きまで彼女の裸身を抱いていた両手で、ラブの顔を包みこむみたいに、その両頬を優しく固
定。口の中では、せつなの舌が妖しく踊り続ける。
「ん゛ん゛ん゛っっーーー…」
 可愛い。ラブの腰から一瞬、ガクンッ…、と力が抜けたのがわかった。
 どうすれば彼女に気持ちよくなってもらえるか ――― ラブの弱点を知り尽くした舌の愛撫
だ。より強く唾液をすすり、かき混ぜ、卑猥な蛇の交尾のごとく互いの舌を絡ませあいながら、
官能的なキスの奉仕でよがり狂わせた。
『ぢゅ…ぢゅるっ…ちゅちゅ…ぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅっ……』
 ラブの唾液が美味しい。
 うっとりと酔いしれ、ラブの舌を丁寧に舐めまわす。
 背中を抱くラブの右手が、ぴくっ…と動いた。そんな小さな動作でも、ラブの思っている事は
せつなに伝わる。
(わかったわ。少し待ってね、ラブ)
 今度はラブが飲む番。せつなが急いで口内にツバを溜める。「…ンッ」とラブの口へ流し込む
それは、興奮が昂ぶりすぎているせいか、普段よりも粘ついていた。
 だからか ――― ねっとりとした唾液が、嚥下するラブの喉を「汚していく」というイメージが湧
いてしまい、せつなはガマンが出来なくなった。大量の気泡を含んだ粘っこい唾液を、何回も何
回もラブに飲ませた。愛する彼女の喉や胃を汚すために。
 むせてもなお、ツバを飲ませようとしてくる強引さに、ラブもまた『ゾクッ…ゾクッッ…』と興奮を
募らせた。せつなの背中に、いじらしく指を這わせる。それは、いっぱい可愛がってというサイ
ンである。もちろん、すぐにせつなに伝わった。
 愛しげにお互いの舌先を舐め合ったあと、ラブは舌の力を抜いて全てを委ねてきた。せつな
が濃厚な舌の愛撫で、じっくり時間をかけて可愛がってやる。
(ラブは私だけの女王。私はあなただけの奴隷)
 胸の中でつぶやいた言葉が、せつなを甘く支配する。ラブによろこんでもらえるのなら、この
まま休まず朝までキスしていられる。
「んっ…う、んっ、ンッ、ンンッ」
「ンンンっ…んんぅぅ…ん…っ、ん〜〜っ」
 くちづけでふさがったままの二人の口が熱く喘ぎ、抱き重なった裸体が激しく身悶えした。そ
のせいで、やわらかな胸のふくらみ同士が、むにゅっ、と強く押し潰れたカタチでなまめかしく擦
(す)り合わされる。
(あんっ…、ラブのおっぱいで乳首がすれちゃう)
(せつながいやらしく動くから……先っぽがジンジンするうう…)

 キスで溶けあう快感に溺れていた二つの唇が離れた。
 せつなが魅力的に両目を細めて、ラブを見つめる。
「そういえば、ラブ、先っぽでこういう事されるの好きだったわよね」
 ラブと視線を合わせたまま、ちょうど乳房の先端だけがかすめるようにカラダの距離を取り、
右から左へ ――― せつなの右乳房の先っぽが、ラブの左乳房の先っぽに軽く引っかかって
から左へと流れた。
 カラダの動きに合わせて、乳房がタプッと重みのある揺れを見せた。そして今度は左から右
へ。乳輪をすべってラブの乳首に触れてきた突起が、硬くつややかな肉の感触を残して、右へ
と抜ける。
「どう?」
 彼女たちの乳頭に、甘美な快感が染み渡ってゆく。
 乳首同士をくっつけて、クニクニと甘やかな刺激。その気持ちよさに目を閉じようとするラブを
「駄目よ」と、せつなが止める。
「私の表情(カオ)を見てほしいの」
「…フフッ、うん、感じてるせつなの顔、カワイイもんね」
「こういう顔の女……いじめたくならない?」
「せつなは? こういう目で見返す女に犯されたくならない?」
 せつながクスクス笑い、「犯されたい」と正直な一言。そして、軽めのくちづけをラブと交わす。