ツバメさんポイントカード 03


 ベッドに着いていた両手が、再びマナのカラダに触れる。
 背後から、彼女を優しく抱きしめるように。
 両手の指が二の腕をすべって、拘束された裸体の正面へ。六花が切れ長の双眸をうっとりと
細めて、意地の悪い声でさえずった。
「……おやおや、ルビーもサファイアも貧しい人に与えてしまい、あとは純金しか残っていないと
思っていましたが、意外にも、こんな所に素敵な宝石が……」
「あっ…」
 ツバメの翼に包まれた裸身に ――― その肌の下に、ゾクリ…と妖しい痺れが走る。
 中学生の小ぶりな双乳の先端は、待ちわびていたかのごとく切なく尖って……。

 六花の白い脚が、ベッドの上から滑り降りる。しなやかな足取りで動けない王子の像を回り
込んで、その前に立ち、「はあっ…はあっ…」と哀れに喘ぐ姿をレンズ越しに観察。
 目隠しと拘束による不安で感覚が鋭敏になりつつも、声の制限によって快楽をうまく排出でき
ない。エスカレートする性的な興奮が、その熱量が、体内に溜まって、マナを淫らな生殺しの状
態に置き続ける。
(マナ…、もっとしあわせにしてあげる。あなたのツバメが、もっと気持ちよくしてあげる)
 六花が両ひざを着いた姿勢で、マナの太ももに手をかけ、大きく開かせる。同時に、マナの
恥じらいの反応。だが、無視して強引にその間にカラダを進入させる。
 しどけなく濡れた秘所が、卑猥に六花を誘うが、いじってやるのはもっと興奮させてからだ。
 瑞々しい肉の弾力感を匂わす二つの果実 ――― 汗ばむ乳房の下から手の平を添わせ、
そのやわらかな重みを、数秒間、静かに愉しむ。うら若い乙女の乳肉は、まだ発育途中なの
に、六花の目に、とても美味しそうに映った。
 今すぐ食べちゃいたい ――― そんな眼差しをたっぷりとマナの胸に注ぎつつ、両方の綺麗
な丸みに『スウー…』と手の平をすべらせた。下から上へ。開いた人差し指と中指の間に、か
わいらしい乳輪を挟みこむように。
「ふふっ、マナの小さな宝石が、二つとも指と指と間からコンニチハしてる」
 冷たさを感じるほどに透明なレンズの奥で、六花の瞳が恍惚の潤みを帯びる。
 右の乳房に口を近づけ、熱い舌を伸ばして先っぽにふれる。本来は柔らかい肉の突起が、
いやらしく充血してコリコリに固くなっている。
(マナ……)
 ねっとりと唾液にまみれた舌先で、敏感な乳首を左右に舐め転がす。ゆっくりなスピードで、
何度も何度も。
「ふぅ……ん゛っ、ん、…ン゛っ、ん……」
 くすぐったいけれど、さっきよりも穏やかな調子で、マナが声を殺して喘ぐ。優しく快感を与え
られると、感覚が甘美に溶けていくようで……。
「きもちよさそう。……でも、これだと物足りないんじゃない? マナ」
 六花の冷静な問いかけに、マナはすぐに首を横に振れなかった。ややあって、チカラ無く首を
左右に振るも、心は動揺していた。胸でバクバクと脈打つ心臓と同じぐらいに。
 六花が乳房から口を離して、その丸みをなめらかに撫でさする。可愛らしく尖る乳房の先端
が隠れるまで手の平をすべらせたあとは、再びそれが顔を覗かせるまで。繰り返される往復
に、淡い桜色の乳首が丁寧にこすられ、マナが気持ちよさげにうめく。

 スッ、と六花の手が右の乳房から離れ、入れ違いにくちびるの温もりが胸に這う。ちゅっ、と
愛しげなキスに続いて、白くやわらかな弾力の丸みへ舌を伸ばす。
「んっ…く……ん゛っ、ん゛っ……」
 汗で湿った柔肌の上で、舌先をこまかく左右に動かして。マナを昂らせるように、舌全体でね
っとりと舐め上げて。軟らかな乳輪の縁(ふち)を舌先で『つー…』となぞって、マナが乳首への
快感に期待を抱いた瞬間、急に他の場所をチロチロ舐めてみたり等。
 手足を縛られて身動きできない少女を、六花がもてあそぶ。反対側の乳房も同様に、じれた
胸先をわざと避けて、乳房全体をキスと舌の愛撫で責め嬲る。
「んっ、ふっ…ううっ、んぅっ……ン゛っ、はぁっ、あっ…ふあ゛っ、あぁっ」
 マナが切なげに口を開いて、だんだんと喘ぎ声を激しくさせてゆく。六花の意地悪さに、身体
を反応させている。
 駄目でしょ、マナ ――― と、視線を上にやった六花が、愛しそうに微笑む。
(まだ中学生の女の子が、そんないやらしそうな貌(かお)をして…。本当にマナは ――― )
 いじめられるのが好きなんだから。
 六花の口がカプッと右乳房の先っぽをくわえて、つぶらな乳突起を甘噛みする。強く噛まれた
わけでもないのに、マナのカラダが、びくっ!びくんっ!と大きく跳ね震えた。
「こっちのほうがいいんでしょ、マナは」
 軟からか乳輪を上下の歯で押さえつけるみたいに甘く噛んで、そのまま敏感な乳頭を舌先で
しつこいぐらいに舐め洗う。ちろちろちろちろっ…とこまかく踊る舌先の愛撫責めで、乳房の先
端が狂いそうなほどくすぐったくて、マナは拘束されて動かせない手足をブルブル震わせた。
「うううっ…ひっ、はぁぁ……あ゛あ゛ぁぁっ、ううううっ……ふう゛うっ……」
 さっきまで宙を掴むみたいにぷるぷる震えていた両手の五指は、全部の指が反りそうなほど
大きく開かれ、対照的に両足の指は全部ぎゅっと丸まっている。 ――― 大きくなりそうな声を
必死で抑えている。
 だから ――― 六花は、さらに責める。
 ちゅう゛う゛う゛っと引っぱるように強く吸い上げた乳首を「ちゅぱっ…」と口から解放して、今度
は指先の爪で軽くカリカリ引っかいてやる。やや乱暴な吸引の刺激に続く、乳首への痛痒い責
めにマナは声を押し殺してすすり泣きながら ――― 悦びの反応を示した。
「う゛う゛っ…ふぅっ…ンッ……うっ、うっ、うぅっ…う゛っ、ふううっ…くっ、ふうっ、ンッ、んっ、んぅっ」
 マナが全身に興奮の汗を滲ませて、その健康的に鍛えられた肢体を、びくっ…びくっ…と淫
猥にわななかせる。反対側の乳房の先に、六花の口が移動。やっぱりひどいコトをされるん
だ、と考えただけで、たまらなくカラダがゾクゾクしてくる。
 感度の高い乳首を「チュッ、チュッ、チュッ、チュッ…」とこまやかなキスでくすぐられる。唾液
で濡れそぼった胸先を、舌と歯で犯される。
(駄目っ、もう……六花ぁぁっ!)
 目隠しのタオルは、ずいぶんとマナの涙を吸って重くなっていた。延々と乳房の先をいじめら
れて、マナの喘ぎにも疲労が見え隠れするようになっていた。
 しかし、まだ許してもらえない。
 六花のくちびるがすぼめられて、優しくマナの乳房の先を触れてくる。微かに吸われる感触。
刺激は、羽毛で触れられた程度だ。乳首を舐められもしたが、それは侍女が女主人に対して
行うようなうやうやしいモノだった。
 ゆっくりとした速度で、どこまでも優しく、丁寧な責め。
 軽く当てられた爪の先で、今まで乱暴に感じさせられていた乳頭が甘く撫でまわされる。
 キスも、舌遣いも、指遣いでさえ甘い。
 甘い。
 甘い。
 ……甘い。
「ああっ…ああっ……あっ、ああぁあっ……」
 マナの声が震える。
 マナの全身に穏やかな快楽の痙攣が走る。

 六花が静かに立ち上がって、マナの頭をそっと抱く。
「ツバメは頑張ってみましたが、どうしても王子の胸にある二つの宝石は、その桜色の台座か
ら外れませんでした。……しかし、ツバメは面白いものを発見しました。
 なにやら不思議な湧き水があふれている、秘密の宝物庫。きっとその奥には、胸の宝石以上
に価値のあるモノがあるはずです」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 マナの両太ももの間に顔をうずめるようにして、この淫らなにおいを鼻粘膜にこすり付けるみ
たいに深く息を吸う。
(マナ…)
 彼女の大切な部分に舌を這わす。
 いやらしく濡れそぼった肉は、熱くとろけきっていて、もう快感に抵抗するチカラは露ほども残
っていない。六花の一舐めごとに、処女の性器が恍惚となる。
「あっ…ああぁ……ああっ、あっ、はぁぁっ、あ゛あ゛あ゛っ…」
 思うように声を上げられない状況で、マナは少しでも悦びの喘ぎを押し殺そうと努力するもの
の、そんなものは、愛液を垂らす恥肉を軽く舐め上げられただけで溶け崩れてしまう。
 ぴちゃっ、と小さな濡れ音を立てて、マナの性器が下から上へ、秘貝の割れ目に沿って舐め
あげられる。……腰の奥に、びくんっ…という強い震えが一瞬生まれ、それを追うようにマナの
押し殺した喘ぎ声。無垢なスリットの内側から漏れ出す愛液の味に興奮して、六花の舌の動き
が徐々に速まってくる。
「……マナの味が、口の中にいっぱい」
 六花のくちびるが、いたずらっぽく太ももの内側に「ちゅっ」とキス。びくんっ、と震える反応を
愉しみつつ、彼女の股間が漏らした粘液をくちびるで塗ってやる。
「ふあっ、あぁぁ……」
 こそばゆさに弱い太ももの内側をヌルヌルと刺激されて、マナが悶え喘いでいる。

(あああ、マナっ、マナっ)
 わたし、ちゃんと愛してるよ、マナのこと。
 こんなにもいっぱい。

 六花のくちびるが、再び濡れた股間へ。
 六花の髪が肌に当たってくすぐったいのか、健康的な肉付きの太ももが、ぎゅっ…ぎゅっ…と
左右から顔を挟んでくる。
 瑞々しい弾力の肉圧がきもちいい……。マナが微妙にもぞもぞと太ももをくねらせるせいで、
メガネが少しずれてしまうが、気にせずうっとりと両目を閉じる六花。
 じっとりと蒸れた息苦しさに心地よさすら感じながら、マナの恥部を甘ったるく舐めまわす。ゆ
っくりと、丁寧に……。
「うう…あっ、はあぁ、あぁ、ああっ、あ…、あっ」
 マナが淫らに裸身を揺すって、悦びの声を聞かせてくれる。もっと聞きたい。
 くちびるをそっと開いて、「あむっ…」と、蜜でぬかるんだ軟肉を捕らえる。くちびるの感触、歯
の感触、舌の感触、色んなモノを優しく触れさせて、このいやらしい場所に【 いじめるというカタ
チ 】で愛を捧げる。
「あ゛あ゛あ゛…ふっ、うっ…あ゛あ゛……あ…ん…」
 頭上から降ってくる甘い喘ぎ。
 可愛くて、どうしてもイジワルしたい気分になってしまう。
(マナっ、もっと『本当のマナ』を見せて)
 六花が頭を上下に揺すりながら、性器の濡れ肉に「ちゅちゅちゅ…」とこまかいキスを走らせ
る。途端に、マナが声をこらえて泣き喘いだ。大きな声を出せない分、汗ばんだカラダが動け
ない姿勢のままガクガクと崩れそうに震えて、マナがどれほどの快感に責めなぶられているか
を、正直にさらけ出す。
(ダメッ、六花にいじめられるのが気持ちよすぎて……頭が変になっちゃいそうっ)
 時折、不意を付いて性器の一番敏感な部分 ――― クリトリスを舌が軽くつついてくる。快感
によって性器全体が蕩けている今の状態で、非常に感度の高い淫豆を刺激されると、鉄芯入
りの心を持つマナでも簡単に屈してしまう。
「 ――― ふう゛ぅっ、う…うっ!」
 ベッドに腰かけた下半身が、びくびくッッ!と尻肉を震わせて痙攣した。それに続いて、目隠
しの舌で涙をこぼすマナの頭部が、がくん…とチカラ無くうなだれる。
 口からこぼれているのは、「はあぁっ…はあぁっ…」という乱れた息遣い。
(だめ……気持ちよすぎる、体中がきゅんきゅんだよぉ)
 特に腰の奥が。