人魚姫の花珠(パール) 04


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 はるかのうなじに舌を沿わす。くすぐったがって動く背中に小ぶりな乳房をギュッと押し付け、
体重をかけた。裸身を左右に揺らして、やわらかな肉の感触 ――― それを少女の肌に直接
すり込んでやる。
「はるか、いいかげんに観念しなさい。……さあ、わたしの口で、大切な場所を気持ちよくして
あげるから前を向いて」
「だ、だめですぅっ!」
 はるかの頭の中で、羞恥が爆発しそうになっていた。
 ベッドの上でうつ伏せになり、かたくなに背中を向けてガードする彼女に対して、みんみは余
裕ある態度を崩さない。いたずらっぽい笑みで口もとを緩ませ、はるかを陥落する手段を考え
る。
「こっちをいじめてあげたら、素直になるかしら?」
 はるかに背後からのし掛かるみなみが、彼女の肩を抱いていた両手をすべらせて、ベッドと
裸体の隙間へと強引に潜り込ませた。はるかが、びくっ、と反射的に身をすくめる。左右の手
が触れているのは、まだ幼さを残す胸のふくらみ。揉むには全然物足りなくて、とても乳房とは
呼べぬ浅い肉付き。
「ふふっ、こっちはまだ小学生を卒業できていないわね。かわいいわ」
「うぅぅぅっ、みなみさんのいじわる…」
「さぁて、はるかの気持ちいい所はどこかしら?」
 クスクス笑いながら、両手の中指を動かす。薄っぺらい胸のふくらみがかろうじて伝えてくる
やわらかさ、そこに芽吹いている小粒な突起を探り当てると、じらすような指使いでまさぐり始
めた。
「あうっ、あっ、ふっ…うぅ…、み…みなみさん……」
「物欲しそうな声を出してもダメ。おねだりはちゃんと言葉でしなさい」
「も…もっと、みなみさんの指で……そこをいじめてほしいですっ」
 さっき自分がしたおねだりと同じ言葉がはるかの口から出てきたのを聞いて、みなみが薄く
笑う。胸の内に、軽い悪戯心が湧いた。
「…そこ?」
 わざと聞き返して、言い直させるみなみ。
 恥ずかしがりながらも、はるかは従う。
「わたしの……おっぱいの先っぽです」
「だめよ。正式な名称で答えなさい」
「…ち、ちくびです」
 はるかが羞恥で肌をほてらせ、いじらしく竦(すく)めた裸身を、ブルッ…、と強く震わせた。そ
こへ、みなみが意地悪く追い討ちをかけてきた。
「はるかはどういう風に乳首をいじめてもらいたいの? 答えて」
「えっ」
 一瞬の硬直。胸にこみ上げる恥じらい。しかし、胸先のくすぐったさに負けて、はるかが観念
したような表情になる。
「な…なるべくいやらしく、わたしのちくびにエッチないじわるをたくさんしてほしいです……」
 恥ずかしいおねだりを強引に言わされて顔を熱くしているはるかの背後 ――― すっ、と短く
息を吸ったみなみが、生徒会長の表情(カオ)になって、凛とした事務的な口調で答えた。

「わかりました。口頭での要望ですが、ノーブル学園生徒会長であるわたしの権限で、今回は
特例的に承認します。ですが三日以内に、今の要望をきちんと書面にして、わたしに直接提出
するように。 ――― いいわね、はるか」

 生徒会長の権力を行使して、一人の女子生徒を精神的に辱めるというシチュエーション。
 海藤家の令嬢の恥部に、妖しいうずきが湧き起こる。

「え、ええーっ、書くんですかぁぁ?」
「だいじょうぶよ。はるかの恥ずかしい記録はわたしが責任を持って個人所有するから。ふふ
っ、一人の時に何度でも読ませてもらうわ。あなたが書き綴ったいやらしい望みを」
 さらには、はるかがそれを書く時に感じるであろう恥ずかしさもたっぷりと堪能させてもらおう
と思った。
「い、いじわるすぎますっ」
 すぐにはるかから抗議がくるも、こちらには取り合わない。

 ――― 今から、はるかが望んだことをいっぱいしてあげる。

 はるかの後ろで、みなみが白い裸身をくねらせた。はるかの背中の体温(ぬくもり)を感じつ
つ、あどけない胸の盛りあがりを両手の平で撫で上げ、キュッ、と先っぽをつまむ。
 ぷっくりとなった乳輪が示すように、はるかの胸先は快感にうずいていた。その中心を捕らえ
たみなみの指が、敏感な乳頭を一瞬だけきつくひねり上げてやる。
「あ゛あ゛あ゛っっ」
 声を震わせて啼(な)いたはるかだが、痛みに鞭打たれた乳首を優しい指使いで撫でまわさ
れると、今度は甘美に声を震わせてみせた。
「やだっ、あっ…あああっ、あぁぁっ、みなみさん……く、くすぐったいですぅっ」
 そんなはるかの後ろで、みなみが意地の悪い微笑を口もとに浮かべた。
 残念だけど ――― と、心の中で前置きしてから、13歳のいたいけな少女の胸先を、きつく
押し潰すみたいにつまんだ。「はう゛っ…ふあ゛あ゛っ」と再びはるかが痛みに悶えて、声を震わ
せる。その反応が、みなみの腰の奥を淫らにうずかせた。
「まだまだ許してあげないわよ、はるか」
 小刻みに胸の先端を往復する、みなみの指。痛みのせいで過敏になっている乳首へ、硬い
爪の感触を甘やかに擦りつけるように、優しいチカラ加減でこちょこちょこちょ…と引っかいて
やる。
「やっっ…あっっ、み…みなみさんっっ、あ゛あーーっ!」
「ほらほらほらっ、どうっ? はるか、愛する相手にオモチャとしてなぶられる気分は?」
「きもちよすぎて、き…気がおかしくなりそうですっ!」
「いいわよ、おかしくなってしまいなさい。ふふっ。わたしが一生面倒をみてあげるから」
「んん゛っ…、みなみさんっ、駄目っ、胸が…ああっ! すごいっ、あ゛あぁぁぁ……」
 はるかの若々しい背中が『びくぅッッ』と強く身悶えるのを柔らかなカラダで受けとめて、小学
生サイズの胸の先端 ――― 感じやすい小さな突起を指で責め続ける。くちびるを唾液で濡ら
しながら、とろけた声をあげて悶える彼女は、みなみの可愛いお人形。

「こっちにもイジワルしてあげる」
 はるかの耳後ろへこぼしたつぶやき。それに続いて、あむっ、と耳の縁をくちびるで咥える。
ここが感じやすいのか、はるかがくすぐったそうに喘いで裸身をギュッとすくめた。
(ふーん、かわいらしい反応ね)
 心の中でクスクスと笑い声を立てたみなみが、耳の輪郭をなぞるように、つーっ…と舌を這わ
せていく。はるかの胸の先をクニクニといじる淫らな指の動きも休ませない。
「ううぅぅぅ……くうううっっ」
「あらあら、耳も胸もくすぐったすぎて人間の言葉がしゃべれなくなったの? ほら、くすぐったい
って言ってみなさい」
「く…くすぐった ――― あ゛ああああっ」
 はるかがしゃべり始めた途端、耳の内側に差し入れた舌先で、耳孔をこちょこちょと舐めて
やると効果覿面だった。感じたことのないこそばゆさが、はるかの背筋を『ぞぞぞっ』と駆け貫
いて、彼女から言葉を奪ってしまう。
 少し可哀想だと思いつつも、みなみの口もとは緩んでいた。可哀想と思う以上に、今のはる
かが可愛らしすぎて仕方がない。
(はるかを好きなだけもてあそんで、好きなだけ泣かせて……、ふふふっ、しあわせすぎて、わ
たしのほうこそ気が狂っちゃいそうね)
 暗闇の中、両目を閉じて自分の指の動きに集中する。きもちよくなりすぎて、ツンと固く尖った
乳首をつまんでスリスリとしごいてやると、はるかは可愛らしく『キュッ』と背筋を仰け反らせ、声
だけでなくカラダ全体で喘いでみせた。ノーブル学園の生徒会長として大切に導いてやるべき
後輩のそんな姿に、みなみの股間が強く興奮を孕んだ。

 ぞくぞくぅっっ!

(うっっ…)
 柳の枝のようにしなやかでほっそりとした肢体を、悩ましく身震いさせる。
 赤ちゃんを産む部分が熱を持って、たまらなく疼いている。 ――― 子宮が官能的な悦びに
蕩けてしまっているのが、自分でも分かるほどだ。
「みなみさん…?」
「ふふっ、なんでもないわ。はるかは自分のことを心配していなさい」
「んっ…、あぁっ、みなみさんっ、指を…激しくしないでっ」
「いじめてほしいんでしょ? ほら、本当はもっとこうしてほしいんでしょ?」
「あああっ、やっ、おかしく…なるっ、あ゛あぁっ、頭が…変に……っ」
 好きよ、はるか。
 相手はあなたなら、本気で妊娠してしまってもかまわない。
(とてもガマンなんて出来ないわ。わたしの……わたしだけのはるかを、もっと……)
 財閥令嬢の甘い指使いが、はるかの胸の先端を快感で酔わせていく。その一方で、みなみ
のくちびるは、愛する後輩の肩で「ちゅっ」と小さな音を鳴らした。無垢な肌の上へ悩ましげな吐
息をこぼしながら、すうー…っと滑らせる。
「ひぁっ」
 かわいらしい背中がこそばゆさに驚いて、ぴくっ…と小さく弓反る。
 はるかの美しさは、容姿よりもこちらに現れる。瑞々しい肌の張りに包まれたカラダの魅力。
みなみの指が、くちびるが、はるかの美しさをひとつひとつ探り当てて、いじわるく愛でる。
「…あっっ」
 はるかが、びくんっ、と背中全体を震わせて反応。それを感じたみなみのカラダの奥に、ぞく
っ…、と痺れるみたいな疼きが走った。
(はるか……)
 うつ伏せになった少女の背中に頬をくっつけて、みなみがうっとりとした表情で目をつむる。
汗ばんできた皮膚のぬくもりが気持ちよかった。彼女の体温をもっと熱くさせたい。
 顔を起こしたみなみは、背筋真ん中のくぼみにくちびるを浅く触れさせ、ゆっくりと何度も上下
に往復。ときおりそこへキスの甘い音を交じらせる。はるかがくすぐったそうに喘いで、裸身を
悶えさせる度、みなみの秘所にうっすらと妖しい疼きが走った。
 ――― あなたが愛しい、あなたの全てが欲しい。
 言葉ではなく、くちびるの軟らかな感触で、そう語り続ける。

(ううううっ、みなみさん…)
 こそばゆさに悶え喘ぐはるかが、うるんだ双瞳から涙の粒をこぼした。嬉しい時や悲しい時だ
けじゃない、本当に気持ちよくてたまらない時にも涙は溢れてくるらしい。
「あっ、はぁっ、みなみさん、わたし…もう駄目ですっ……」
「あらっ、気が早いわね。これから、わたしがもっとはるかを駄目にしちゃうっていうのに」
 わずかにふくらむ少女の胸を、優しく愛撫してくれる手の平。最後になめらかな乳突起をキュ
ッとなごり惜しそうにひとつまみしてから、はるかのカラダの下のほうへ、その両手がゆっくりと
すべり落ちてきた。
 ――― ああ…、またさっきみたいに……。
 生まれて初めて自分の秘所をいじった ――― あの快感を思い出して、ぶるるっ…と、乙女
の柔肌を震わせた。恥じらいと期待が紅潮した表情の上で混ざり合う。
 きめ細やかな肌を這う、くすぐったさ。
 後ろからのし掛かっていた柔らかな肌の重みが、もぞもぞと背中から下半身のほうへ移動。
軽く頭を振って前髪を払ったみなみが、「ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ…」と、こまやかなキスを腰の
裏に降らせ始めた。同時にはるかを抱きしめる両手は、さわさわ…と腹部をくすぐったく撫でま
わしてくる。
「ふあ゛っ、ああぁぁ〜〜……、そ…そんな…駄目です……みなみさ…ん、くすぐったくて…」
「くすぐったいだけ? …あ、はるかのおへそ発見」
「やぁ…あっ!? くううぅっ、おへそ乱暴にコチョコチョしないでぇっ」
 びくっ! びくっ!と、あどけなさを色濃く残した裸身が、他人のベッドの上で激しく悶える。前
からも後ろからも責められ、はるかはカラダをくねらせて泣きながら抵抗するけれど、そこに
『本気の拒絶』は一切無い。
 学園の誇りともいえる美しい令嬢の御手で、こんなにもたくさんカラダを愛してもらって、その
ヨロコビに溺れない女の子などいるはずがない。
(どうしよう、わたし……すごく恥ずかしいし、それにみなみさんの口を汚したりなんかしたら、と
んでもないコトなのに……)
 ――― さっきから欲しくてたまらなくなってる。
 無垢の裏に秘めていた乙女の欲情が、快楽によって解放されていく。カラダはもう逆らえな
い。そしてはるかは、ついに想像してしまった。みなみの舌で赤ちゃんを産む場所をいやらしく
舐めまわされるのを。 ――― その気持ちよさを。
(そんなの…すごすぎるっ、でもっ……ああ…、どうすれば……)
 切なげな表情で悶えていたはるかが、突然短い悲鳴を上げた。
「ひッッ!」
 はるかの背筋がキュッと弓反る。
 腰の後ろに降っていた甘いキスは、いつのまにか尻の丸みにまで届いていた。
「胸と違って、こっちは中学生サイズなのね」
「む…胸はすぐに大きくなります! みなみさん、いじわるですっ!」
「ふふっ、いいじゃない。わたしがこんな風にイジワルをするのは、本当に心を許せるあなただ
けなんだから。金塊百個分以上の価値があると思って、ありがたく受け取って」
 たぷっとした軟らかな肉感を愉しむように、みなみが13歳のヒップに顔をうずめ、優しく頬擦
り。くすぐったすぎて、はるかが洩らした喘ぎ声は悲鳴じみていた。
「ああッ、あっ…、ああぁぁ〜〜っ!」